パソコン用の照明として作られているだけに、デザイン的にもパソコンと組み合わせたほうが映えるし、明るさもちょうど良い感じ
スイッチ1つだけのシンプルな操作。スイッチを入れるとゆっくり点き、消すと、またゆっくりと消えていく感覚も魅力の1つ
このたくさんの孔がヒートシンクになって、高輝度LEDの背面に出る熱を逃がす
ヒートシンクもデザインの一部として機能する、アルミを切削加工した光源部
2個のLEDだけを点灯することも可能。この部分が前後に回転するので、机上の好きな部分を強調して照らすことができる
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バルミューダデザインの「Highwire」は、デスクライトとしてだけ使うなら、現時点でのナンバーワン照明器具ではないかと思う。寺尾玄氏によるデザインは、高速道路の道路照明灯をイメージしたものだそうだが、その、土台から真直ぐ上に伸びた後、少し前方に傾斜し、そこから直角に横に伸びる形状は、目にあまり本体を映すことなく、照明部分を机の上方にきちんと配置する。その上で、照射角度だけは調整することができるから、机の上の、どの作業をする場所を主に照らしたいかの設定がとても楽に行えるのだ。
さらに、高輝度LEDを4個使用した照明部分は、赤外線や紫外線を放出しないため、光自体に熱を持たず、光が熱いと感じることがない。さらにちらつきもないし、色温度も5500K以上ととても高いため、白が白く見える、とても自然な色合い。明るさも、照明直下の本が、絞りF4、シャッター速度30分の1で撮影できるほど。読書や書き物には十分な明るさだ。
アルミ削り出しの本体に、大量の放熱孔を開けたヒートシンク部分など、シンプルで邪魔にならないデザインが隅々まで施されていて、それが機能に有機的に結びついているのもポイントが高い。本来、背面部はかなり熱くなるはずの高輝度LEDなのに、ほとんど熱が感じられないのは、照明部分のまるで空冷式ラジエーターのような248個の孔とアルミの切削加工による高い放熱性。この技術のおかげで、光源部分の厚みは1.3cmと、かなり薄く抑えられている。
デスクライトとしては、本当に使いやすいけれど、例えばハーマンミラーの「リーフライト」のように、デスクライト以外の使い方はまったくできない、その潔さも、使い勝手につながっている。
実際使ってみて感じたのは、子供の勉強用のライトとして、また、パソコンのモニターを照らす照明としては、本当に、このHighwireの右に出る照明器具はないということ。紙がきちんと白く見える上に、明るさ的にも反射が柔らかで明るすぎないため、調整なしでいきなり子供に安心して使わせることができた。また、パソコンのモニター用としても、液晶モニターのバックライトよりも色温度が高いため、モニター自体も見やすい上に、画面の色も正しく見ることができる。真上から光がくるので、キーボードが手や頭の影にならず、視認性が上がるのも使いやすさにつながっている。真上からの光のおかげでモニターへの映り込みもないし、反射光が目に入ることもない。これは、読書や書き物のときも同じで、光が直接目に入らない状態で作業できることの快適さを教えてくれる。
その代わり、デスクライト以外にはまったく使えない。ベッドサイドにも置きにくいし、リビングの照明にも使えない。明るさの調整も、4個のLEDを全部点けるか2個点けるかだけ。折り畳むこともできないから、机などに常に置いておくという使い方しかできない。明るさも基本的には十分だけれど、真っ暗な中で、Highwireだけを照明に使うと、多少暗く感じることがある。周囲が明るい中で、さらに作業中の手元やモニタ、本などを照らすと、とても使いやすい明るさなのだけれど。
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