デジタルツールはじめの一歩 Cintiq 21UX実践編 第3回：Cintiq 21UXでCADデータの修正作業をすばやく行う！ 今回も酒井俊彦氏にワコムの液晶ペンタブレット、Cintiq 21UXを実務を通してレポートしていただく。3回目は、Cintiq 21UXとPhotoshopを用いたCADデータの修正作業。意外かもしれないが、液晶ペンタブレットならではの特性を生かしたワークフローとなっている。 ●酒井俊彦　http://www.sakaidesign.com/ プロダクトデザイナー。1964年高知県生まれ。1987年東京造形大学卒業。コーゾーデザインスタジオを経て独立。家電メーカーなどのアドバンスドデザインから、日常的な家具、プロダクトのデザインまで広く手がけている。

Cintiq 21UX（DTK-2100/KO）オープン価格（ワコムストア価格：228,000円）。21.3型TFT液晶ディスプレイ（1600×1200ドット、1677万色フルカラー表示）にそのまま描画することのできる液晶ペンタブレット。筆圧レベルや読取分解能などはIntuos4に準じたクオリティを持つ。紙に絵を描くように作業できる、クリエイターにとってはもっとも親和性の高いデジタルデバイスといえよう。http://cintiq.jp　（クリックで拡大）		酒井氏のシステム。メインのコンピュータにはVAIOのノートPCを利用している（クリックで拡大）

CADデータをもとに制作したプレゼンテーション用のCG（クリックで拡大）		出来上がったモックアップ。これをもとに最終仕様を決定していきます（クリックで拡大）		モックアップの制作に使用したCADデータ。この段階までのデータはデザイナー側で作ります（クリックで拡大）

CADデータのプリントスクリーン（画面キャプチャ）にCintiqでささっと指示を書き込みます（クリックで拡大）		エンジニアから返ってきたデータ。STP（STEP）データとPowerPointが一緒に届きます（クリックで拡大）		実際の製品の蓋の部分。最終的には蓋側にポッチがつきました　（クリックで拡大）

正面透明パーツの修正指示。内側が表から見えるのでノッチの位置などの変更を依頼（クリックで拡大）		エンジニアから修正が終わったデータが届く（クリックで拡大）		一緒に送られてきたボタン周りの変更提案。この部分は最終的に10回近いやり取りが必要でした（クリックで拡大）

短時間で書ける修正指示。こちらでデータを修正しても結局はエンジニアが面を張り直すのでこのほうが効率的（クリックで拡大）		必要があればここまで書き込むこともできるのがCintiqの強み（クリックで拡大）		実際の製品のボタン周り。空気穴は流量の問題でこの後、形状変更されています（クリックで拡大）

工場が海外の場合、このくらいの製品で変更箇所は20〜30箇所、それぞれの変更が1回で終わることは稀です。Cintiqの高精細な液晶も、豊富な機能もこの作業にはさほど貢献しないのですが、画面に直接描ける液晶ペンタブレットという道具そのものがこの作業に適していて、作業効率の飛躍的な向上に貢献しています。