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pdweb.jp プロダクトデザインの総合Webマガジン

●フォルムそして構造をデザインするためにVectorworksをずっと使っています。ドリルデザイン
●デザイナーを強力に支援する必須のデザインツール「Vectorworks」/設計事務所ima
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●PTCジャパンが提案する最新のソリューションとは
●美しさに隠れた機能が光る日用品デザイン「フォルム」のモノ作りに迫る
●スペースクレイム・ジャパン「SpaceClaim Professional 2007+」
●ソリッドシンキングジャパン:「solidThinking」
●日本SGI:Asterismによるデザインビューシステム
●日本SGI:開発中のデザインツール


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* pd WEB Interview
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日本で一番のハイエンドビジュアライゼーションを追っていきたい。
それが日本SGIのエンジニアのモチベーションです

〜Asterism+4K“SXRD”プロジェクターによるデザインレビューシステム

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SGIといえば、Indigo、Octane、O2など、そのユニークな筐体デザインやカラーリング、そしてそのビジュアルパフォーマンスに憧れた読者も多いのではないだろうか。自動車業界やデザイン、映像の世界では、これらはクリエイターたちの憧れのマシンであった。

しかし時代は流れ、コンピュータデバイスは標準化が進み、SGI独自のグラフィックスやOSであるIRIXは、やがて業界標準の波に飲まれていった。本家の米国SGIもビジュアライゼーションからスーパーコンピュータやストレージへとビジネスの主軸を移していったが、日本SGIは昨2006年に、日本独自のビジュアルコンピューティングの核となるグラフィックスコンピュータを発表した。

その名は「Asterism」。日本SGIのビジュアルコンピューティングにかける情熱はこの中に今も息づいているのである。今回のCASE STUDYは前回に引き続き、日本SGIのハイエンドビジュアライゼーションにスポットを当てていく。
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畠山和敏氏 日本SGIビジュアライゼーション事業本部本部長
今野立也氏 シニアマネージャー 
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Asterismを核としたシステムを熱く語る、日本SGIビジュアライゼーション事業本部本部長の畠山和敏氏(写真右)とシニアマネージャーの今野立也氏*
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ソニーの4K“SXRD”プロジェクター
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エルザジャパンのQuadro PLEX
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RTT DeltaGenによるレンダリング画像
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* ●Asterismを核とした現在のSGI戦略

「Asterism(アステリズム)」とは、日本SGIが2006年にリリースした統合ビジュアライゼーション・プラットフォームだ。米国SGIがスーパーコンピュータなど、よりハイエンドを指向する中、日本においてはAsterismを投入する必然性があった。

「日本をはじめ世界のマーケットには、ビジュアライゼーションの市場が厳然として存在します。日本SGIとしては、今までの顧客に対して、Onyxなどのハードウェア資産、ソフトウェア資産を継続していく必要性を感じていました。そこで従来のSGIのDNAを引き継いだ形で日本独自にAsterismをリリースしました」と、日本SGIの今野氏は開発背景を語る。

ビジュアライゼーションの市場としては、官公庁、大学、国立の研究所、医療系、そして製造業などがある。そういった市場に向けて、日本SGIはマシンをただ箱売りするのではなく、いろいろなベンダーの最先端のビジュアライゼーション技術とコラボレーションする形でAsterismを核としたソリューション提案を行っている。

長年稼働していたOnyx上のビジュアライゼーションシステムなど、過去のユーザー資産を円滑に継続していくには、顧客のニーズに対して最適なソリューションを提案する必要があるからだ。

したがってワークステーションであるAsterismには、大規模データのビジュアル分析/統合可視化ソフト「vGeo」、粒子法流体シミュレーション&可視化システム「FLUIDSISTA」、3次元高速地形表示エンジン「Soarer」、高品質な3Dリアルタイムデザインビューソフト「RTT DeltaGen」など、特定市場向けのさまざまなアプリケーションが存在するが、なかでもpdweb.jp読者向けのモノ作り関連のソリューションには、ソニー製の4K“SXRD”プロジェクターとのコラボレーションによる製造業向けのシステムがあるという。

「ソニー製の4K“SXRD”プロジェクターは、色の再現性が非常に高く、またフルHDの4倍以上の解像度があります。そのパフォーマンスによって、リアリティの追求が行えるわけです。4K“SXRD”プロジェクターの表示能力は、従来のシステムとは明らかに次元が違います。日本SGIでは、自動車業界などにおいて、このリアリティ映像を生かした“バーチャルモックアップ”の提案を行っています。
従来のクレイモデルを用いたモノ作りから、トータルコストをグッと抑えることのできるバーチャルモックアップによるワークフローのリプレースの提案です。Asterismと4K“SXRD”プロジェクターによる映像は、極めて高精細な表現ができますので、デザインレビューの現場に最適なシステムだと思います」(今野氏)。

リアリティを追求した4K“SXRD”プロジェクターをコントロールするのは、AsterismとNVIDIA社の「Quadro PLEX」である。Quadro PLEXは、いわば外付けのグラフィックカードであるが、これによりPCベースのコンピュータでは世界最高クラスの描画システムを実現している。

●デザインレビューの可能性

コンピュータによるデザインレビューは、今や製品開発に欠かせない工程の1つである。自動車業界が用いているデザインレビュー用のソフトとしては「RTT DeltaGen」、「Virtools」、「Opus Studio」、「HyperDrive/HyperShot」などがある。

日本SGIとしては、デザインレビューの世界にどのように切り込んでいるのだろうか。

「現在、顧客の皆様には従来の『Onyx+IRIX上で動作するソフトウェア』の組み合わせから、『Asterism+Windows/Linux上で動作する最新のソフトウェア』へのリプレースを、表示システムを含めて提案しています。デザイナーの方々のデジタルモックアップへの要求は、やはり完全なリアリティの追求と厳しいのですが、日本SGIが提供するデザインレビューのクオリティは皆さんの期待を超えていると自負しております。時間をかけて実際のモックアップを作るか、デジタルモックアップを選んでいただけるか、そういった選択の時代に入ったと思います。
我々はソリューション・インテグレーターとして、日本で一番のハイエンドビジュアライゼーションを追っていきたいと考えています。それが日本SGIのエンジニアのモチベーションでもあります」(事業本部長 畠山氏)。

ちなみにAsterismと4K“SXRD”プロジェクター、Quadro PLEXのシステム導入価格は130インチのブルーオーシャン(アクリル製のスクリーン)が付属して約2,000万円だという。導入コストは4K“SXRD”プロジェクターに依存するものと思われる。

最後に畠山氏はpdweb.jp読者へのメッセージとして以下のように語ってくれた。

「4Kの映像の魅力や可能性は、実際にご覧いただかないと言葉では伝えきれません。皆様に体感してもらい、ご意見をうかがいたいと思いますので、ぜひこのリアリティあふれる4Kの映像を体験してください。pdweb.jpの読者の皆様向けにデモツアーも企画できますので、ご利用いただければと思います」。

「Asterism+4K“SXRD”プロジェクター」映像のデモツアーに参加を希望される方は、住所・氏名・年齢・職業を明記の上、pdweb.jp編集部宛に「SGIデモツアー参加希望」とメールにてご連絡ください。2007年12月末までに最少催行人数10名が集まった段階で、デモツアーの日程をお知らせいたします。

●Asterism仕様(日本SGI)
http://www.sgi.co.jp/products/visualization/asterism/

●4K“SXRD”プロジェクター仕様(ソニー)
http://www.sony.jp/products/Professional/SXRD/index.html

●Quadro PLEX仕様(エルザジャパン)
http://www.elsa-jp.co.jp/products/vcs/plex.html

●RTT DeltaGen仕様(英語)
http://www.rtt.ag/

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