Hayabusaの編集画面(クリックで拡大)
Hayabusaのレンダリング画面。このようなシーンにオブジェクトを置いたレンダリングも簡単に行える(クリックで拡大)
質疑応答に応えるアプリクラフト中島社長
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アプリクラフトは10月9日、東京国際フォーラムにおいて、RhinocerosとリアルタイムレンダラーnStylerを一体化したリアルタイムレンダリングソリューション「Hayabusa」を発表した。
発売開始予定日は2008年1月21日(月)。価格は2008年4月までが450,000円(導入価格)、5月以降は540,000円(通常価格)が予定されている(Rhinocerosからのバージョンアップはできない)。
同時に3Dモデル・イラストジェネレータ「ZDragon Pro」も発表された。こちらは2007年12月発売予定で、予定価格は63,000円。
東京・国際フォーラムで行われた発表会では、まずHayabusaのレンダリングエンジンであるnStylerの開発元、エヌテクノロジー荒井潤一氏(写真上の一番右)が「リアルタイムレンダリング技術の現状と今後」を講演。荒井氏はメタリックなテクスチャーにおけるレンダリング計算の複雑さと、それをリアルタイムにこなす同社の技術を紹介するとともに、今後の目標としてRTRT(Real Time Ray Tracing)とPRT(Precomputed Radiance Transfer:複雑な計算を先に行いその結果をリアルタイムレンダリングに反映する技術。事前計算ライティング技術)の2つを挙げた。これらの技術もそれほど時間をおかずにHayabusaに実装されるものと思われる。
続いてアプリクラフト中島淳雄社長(写真上の右から2番目)がHayabusaのデモを行った。
デモではゲームコントローラーのモデルの色やテクスチャをサクサクと変更していき、その利便性を表現。確かにRhinocerosの編集画面とレンダラー画面を同時に出しながら、瞬時にレンダリング画像が映し出されるその様は、2DグラフィックスやWebツールのプレビュー感覚であり、従来とは一線を画するデザインツールといえるだろう。
Hayabusaを用いることでモデリング、レンダリング、検証、修正といった一連の作業が速やかになり、デザイン工程全体の生産性の向上が期待できる。
Hayabusaの動作環境はWindows 2000/XP、1GB以上(2GB推奨)メモリ、DirectX9.0以上対応のグラフィックボードなどとなっている。
発表会の後半はゾディアックの堀田淳氏(写真上左から2番目)が「普及期に入った3Dデータの有効利用技術」を講演。続いてアプリクラフト女井誠司氏(写真上の左)がZDragon Proのデモを行った。ZDragon ProはIllustrator CSのプラグインであり、Acrobat 3Dが生成したPDF内の3Dデータ(U3D、PRC)をベクトルグラフィックスに変換する。
Acrobat 3DはCATIA、SolidWorks、UGS、Pro/E、RhinocerosなどのネイティブデータをPDF化することができるため、ZDragon Proを用いることで、3DオブジェクトをIllustrator上でベクトルデータとして扱うことが可能になる。
なおpdweb.jpでは近いうちにHayabusaのレビューなど詳細をお伝えする予定だ。お楽しみに。
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