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pdweb.jp編集後記

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▼2010年12月1日
●先日、滋賀県立大学でスケッチワークを中心にして特別講義をさせていただいたのですが、参加者の半数が建築を学んでいる学生さんだったのです。その時は別段なにとも思いませんでしたが、「プロダクトデザイナーのスケッチと建築家のスケッチはちょっとちがいますね」という学生さんの話を聞いて、あらためて「仕事の種類と表現の手段のちがい」について考えるようになりました。あまり建築家を目指す人に向けての「スケッチ講習」というのは聞いたことがありません。
「見えないものを見えるようにする」ためにスケッチは重要だし、ライトやミースをはじめ多くの建築家のすぐれたスケッチ(ドローイング)を目にする機会は少なくないのですがそれは教わるものではないという「暗黙の規律」があるのでしょうか。今まではまったく考えた事のない事に気がいってしまいました。(アキタ)

●iPadを手に入れてから、自宅でPCを使うことがめっきり減りました。メール、ブラウザに始まり、アイデアスケッチやコンセプトの展開は十分行えます。iPhoneとの併用で手帳はまったく使わなくなりました。キーボードがないだけで、ずいぶん感覚も変わるものです。MacBook Airも魅力的ですが、入手してしまうと美しい道具が故に、キーボードの前にいる時間が長くなりそうです。今回は購入を諦めて、自転車と散歩の時間をもっと取ろうと思っています。(イフジ)

●先日、労働集約型ではない自転車作りを実現するMindBike(http://www.mindbike.net/)の関係者向け試乗会に参加した。意外なほど漕ぎ出しが軽く、ペダルの力が逃げずに加速する走行感は快適そのもの。一般希望者を対象とした試乗会も計画中なので、乞うご期待だ。(K.O.)

●この2ヵ月、編集後記をさぼってしまった。公私ともにいろいろなことがあって、忙しさを理由に失礼してしまった。それもそのはず、秋のデザイン関連のイベントが目白押しだった。展示会への出展をはじめ、その後のコンタクト先からの問い合わせやフォロー。以前にお世話になったイベントのメディア告知のためのテレビ取材を受けたり、後日その会場へ視察に行ったりと。やっと落ち着いて先日、pdwebコンペの審査会。なかなか楽しくわくわくと審査させていただいた。(くらまさ)

●今、身の回りの片付けに注力しています。もともと持ち物は少なく暮らしているつもりでしたが、改めて見てみると意外といらないものがたくさんあります。“いらない”というより“必要ない”もの。世の中は「断捨離」という言葉が流行っているようですが、それに乗っている感もあり? でも目指すはスナフキンで、持ち物云々ではなく、あんなふうに身軽になりたいです。(佐々木)

●先月航空自衛隊浜松基地で行われた浜松エアフェスタに行ってきた。学生時代にいた福生でT2ブルーインパルスを見たが、迫力では劣るもののT4ブルーインパルスの曲芸飛行は緻密さ精確さで優っていた。始めて見るF2はその運動能力の高さを見せ付けるデモンストレーションが圧巻であった。しかし、一番印象に残ったのはE767早期警戒管制機の展示飛行。あの巨体が超低空で急旋回を繰り返し見ごたえ十分。1機550億円と世界一贅沢な警戒管制機。4機購入で当時の対米貿易黒字解消に一役買ったことでも有名であるが、基はわれわれの税金である。これぐらいのサービスは当然か。(芝)

●ローカリゼーションマップ研究会(#lmap)という活動に弾みがついた11月だった。日経ビジネスオンラインでの連載に加えて、JIDAでの勉強会。そこから発展した形で、リビングデザインセンターOZONEでのセミナーも行った。その間、さまざまな方とも意見交換ができた。「異文化を理解するための視点の提供」としているローカリゼーションマップ。今後はこれらから得られた知見をデザインプロセスに落し込んでいく時に必要となる、ロジックと可視化のステップに移行する。デザインは「産む」や「作る」というよりは「連れてくる」。それがキーワードになってきた。(ナカバヤシ)

●「pdwebデザインコンペ2010」にたくさんのご応募ありがとうございました。今年は学生、女性、若手の方々の応募が目立ちました。明日を担う若い方々にご参加いただき、非常に嬉しく思っています。11月24日に審査会を行い、現在スポンサー賞の選定に入っています。大賞発表は12月中旬を予定していますので、もうしばらくお待ち願います。
さて、おかげさまで、11月のpdwebのアクセス数は過去最高を記録しました! pdwebのアクセス数はずっと微増で推移してきているので、ほぼ毎月記録更新しているともいえるのですが、この11月は階段を2、3段ジャンプした感じのアクセス増でした。デザインコンペなどをきっかけにアクセスいただいた新しい読者の方も多いと思います。ぜひ新規の方々にもリピーターになっていただけるよう、今後も面白くて役立つコンテンツをアップしていきたいと思います。(森屋)

▼2010年11月1日
●書店に行って目立つのは、おまけ付きの女性誌と男性誌ばかり。みんながおしゃれに興味が高いことをあらためて知る今日この頃。今年の年頭対談で坂井さんとお話をさせていただいた時、「わたしはファッション出身ですから」と言われていたことがなぜかずっと頭に残っています。デザイン家電がブームだった時に、「工業デザインの時代」が来たように感じていましたが、そういうものも「ファッション」の一部であって「ロングライフ」という言葉すらも本来の意味を離れて一過性の「言葉」にされてしまっている感があります。変化を続けないロングライフな製品は、ファッションに組み込まれない。とてもふしぎな話です。変わり続けながらも「変わらない」そういうファッションの世界のしたたかさと規模の大きさをあらためて実感しています。(アキタ)

●私の拠点である中部地方では、10月にさまざまなデザイン系、アート系のイベントがありました。NAGOYA DESIGN WEEK 2011、あいちトリエンナーレ2011、感性価値デザイン展、ギフレクなど。もともとモノ作りの地域だけに東京や大阪とは一味違った盛り上がりを見せています。情報社会においてすべてが近くなったと錯覚しがちですが、やはりモノ作りは実際に触れたり脚を運んでみないと伝わらない。そんなことを感じ続けた1ヵ月でした。(イフジ)

●新型MacBook Airは確かに魅力的だが、リトラクタブルなI/Oポートカバーやバックライトキーボードが廃止されるなど、コストダウンも目立つ。初代MacBook AirとiPadがある身としては、今回は見送ることにした。(K.O.)

●突然冬の寒さがやってきましたね。手足の先が冷たい! “秋のデザインイベント目白押し”の季節のはずなのに…イベント本番のときには、季節が過ごしやすい秋に戻ってくれることを期待します。(佐々木)

●今年も「pdwebデザインコンペ2010」にご応募いただきありがとうございました。まだ締め切ったばかりですが、昨年を上回る作品数となる見込みです。ちょうど今、東京では秋のデザイン系イベントが真っ盛りです。台風14号の影響で土曜日は外苑前で行われている「TOKYO DESIGNERS WEEK 2010」が中止となり(現地入口で中止を知りました(笑))、会場内をまだ歩いていないのですが、六本木の「DESIGNTIDE TOKYO 2010」の出展物は、生活に密接なプロダクトが多かったように思います。不況時代のクオリティライフとでもいうのでしょうか。お金に換算できない価値の追求を感じます。pdwebデザインコンペの応募作品も同時代の同じ空気を吸っているデザイナーおよび予備軍のみなさんによるものです。エントリー作品は11月中旬の掲載予定です。お楽しみに。(森屋)


▼2010年10月1日
●このごろ規則正しい生活しているなあと感じているんですが、その理由のひとつが先日まで毎朝放送されていたNHKの「ゲゲゲの女房」を見ていたかしらと思い当たりました。主人公の水木しげるさんはちょうどわたしの父親と同世代と知りました。子供の頃から「ずっと大人」に水木さんのことを感じていたのは当然のことでした。水木さんが漫画家になる前にはさまざまな美術の学校に通われていて本格的に絵画の基礎を学ばれていたそうで、銀座松屋で開催された「ゲゲゲ展」で見た、原画の緻密な描写にはすごみと確かなデッサン力がありました。テレビドラマの中で多忙を極めた後にぱったりと注文がなくなった水木さんが昔の知り合いから『ホンモノは消えない』と励まされるのですが、なんだかじんわりしたりして。たぶんドラマに「はまった」理由はフリーランスでデザイナーを続けている自分の姿をそこに重ねて見ていたからでしょう。(アキタ)

●前回に引き続いてソウルの話題である。ほとんどの観光客は明洞や東大門でショッピングをしたり、いくつかの古宮を見ることが旅の目的となっているようだが、それだけでこの街を語るのはもったいない。金壽根の京東教会やサムスン美術館リウムなど見るべき建築物も多く、若手デザイナーの雑貨系デザインにも面白い物があり、それは大きな書店などで売られていたりする。もし訪れる機会があれば、そういう視点で探訪してみることをお薦めしたい。(K.O.)

●日々の寒暖の差に見事に風邪をひきました。治りかけながらもけっこう引きずっているので、今このときの暖かさと、明日の予報の寒さにすでにおびえています。前回の後記ではあんなに暑いとぼやいていたのに。今年はツーリングにいい秋なんてないまま、次の季節に突入しそうです。(佐々木)

●9月の中旬に、箱根の富士屋ホテルに行ってきた。中クラスの部屋を予約したのだが、平日だったせいか、チェックインすると「今日は部屋が空いていたのでスイートルームにアップグレードしておきました」と言われ、手渡されたのは幸運にも菊の間のキーであった。そこはかつてジョン・レノンや三島由紀夫が泊まった部屋で、昭和11年建造の花御殿の中でも最上の部屋だった。宮大工が手掛けたという内装は圧巻で、さまざまな様式がミックスされたようなデザインは、何処かで見たようでありながらしっかりとオリジナリティがあり。そしてどこまでも確信的で自信に満ちている。3代目支配人が外国人のイメージする日本らしさを表現すべく設計したそうだが。なぜ当時の日本人はこんなことができたのか、ジョン・レノンも同じ風景を見たのか、そんな思いが頭を駆け巡り、快適な部屋でも眠れずじまいだった。(芝)

●猛暑の夏はどうしたの? というほどくっきりとした季節の変化。肌寒い日…そして雨。いろいろな節目を感じる中、9月は大学での非常勤講師仕事も後期がスタート。今年度の日芸デザイン学科IDコースでのSolidWorks授業は、昨年度までのカリキュラムを見直し、前期からサーフェスモデリング中心の内容に切替えて進めてきた。それを受けての後期のカリキュラム。20分程度の「デザインと形」をテーマにしたワンポイントセミナーの後にCADワークを始める…という段取りの授業。後期中盤で実施予定のラピッドプロトタイピング体験用題材について悩んでいます。(ナカバヤシ)

●pdwebデザインコンペの応募締め切りまで後1ヶ月となりました。今年は昨年同時期より応募作到着のペースがやや早いです。といってもまだまだ少数なので、現段階で公開するのは控えています。やはりみなさん、勝負は10月最後の週になるのでしょうか。となると、締切りは2ヶ月も幅を持たせなくてもいいのかもしれませんね。いろいろ試行錯誤しながら展開していくのもWebらしいということでご容赦ください。
それと最近「旬のプロダクト」の取材ができていません。「コレだ!」という製品がそれほど見当たらないのと、先方で辞退されるケースもあったり、楽しみに待っていただいている読者の方々には申し訳ありません。「この製品のデザイン話が聞きたい」など、リクエストがあれば是非お寄せください。メール (森屋)


▼2010年91日
●山にも登らず、海にももぐらず、まったく夏休みらしいことをしないまま9月を迎えそうです。唯一自分なりの「夏休み」はiPadを購入したことかもしれません。というのもとてもたのしくリラックスした時間を運んでくれたからです。スイッチを入れた瞬間にインターネットにつながり、メールをチェックできるそのスピードは快感です。そしてそれ以外のときはダウンロードしたゲームをする。iPadにはしかめつらは似合わない。パソコンをするという行為がねっこからひっくり返ったような気すらします。「最先端のものには興味も関心もない」そういう人にこそ似合う不思議な最先端の道具です。(アキタ)

●猛暑の日本から、まるで梅雨のような天気が続く韓国のソウルへ。週末は主要な地下鉄路線で、自転車をそのまま乗せて移動できる(中央線は、平日でもラッシュ時を除けば可能)。市内の自転車道の整備も進みつつあり、観光大臣は週の半分くらい自転車で通勤している。ロンドンでも2012年のオリンピックのためにサイクルスーパーハイウェイを整備中で、各競技会場には、公共交通機関か徒歩か自転車でのみ来場可能にするという。東京がオリンピックを誘致できなかった原因の一つは、このあたりの意識の差にもありそうだ。(K.O.)

●2月の編集後記で、GUIの話を書いたことを思い出した。品川駅に巨大ディスプレイの自販機登場。大きな画面に飲み物の画像が映し出される。さらに、人物認証をして「おすすめ」選んでくれるそうだ。ところが、ボタンがないので購入時点でどこを押せばよいのか迷うらしい。多くは温度帯のアイコンなどに触れてしまうらしい。実は商品画像そのものに触れればよいだけの話なのだが、今まで商品見本に触って購入する方法なんてなかった。それに慣れた子ども達が、果物店で「もも」を指で触って「これください」と言って欲しくない。ちまたにディスプレイ操作が増えているが、やはりボタンは押したくなるような形状(に見えるよう)であって欲しいと思う。(くらまさ)

●夏といえば帰省ですね。今回は長くお休みをいただいたので、地元を満喫してきました。毎日海に山にと体を動かし、観光客のように名所も回りました(キノコは光りまくりです)。夜は海に映る月や、その明かりの中でも見える星を眺めました。何よりよかったのは、いつも風が吹いていて涼しく、夜は寒いくらいだったこと。先月書いたとおり、東京よりもずっと南にあるのに。その分、こちらに戻ってからの暑さに苦しんでいます。(佐々木)

●以前にも書いたが、今年3月に自宅前の緑地公園の改修工事が終わり、水生植物鑑賞池となった。その後一定の水位が保たれ、数ヶ月でさまざまな植物が繁茂し、メダカやザリガニや水生昆虫などが繁殖し、カワセミの姿も見かけるようになり、春には蛍も確認した。しかし、この猛暑で水位が下がり始め、そこに何を考えてか、意図せず繁茂したからであろうが、マコモ類をすべて刈ってしまったものだから、湿原は完全に干上がってしまった。そしてメダカや水生昆虫は日干し状態で壊滅してしまった。公園の設計者や管理者は、このような事態を予測していなかったのか、公園のありかたを植物の側面でしか考えていなかったのか。この干上がった湿原は、何やら日本の経済状況と政府の対応を見ているかのようだ。(芝)

●今年はインターンの学生を受け入れての8月となった。デザインを学んでいる学科の学生さんではなく、工学部で機械設計を学ぶ大学院1年生の女子学生さんだ。SolidWorksは学部の4年次に修得済み…とのことで、確かに説明しても理解度は早い。とはいえ、機械設計をメインで学んでいるためサーフェスモデリングは初体験…とのこと。デザインリサーチのヘルプから、サーフェスモデリングまでいくつかの内容を3週間で体験してもらった。この3週間でのデザインシャワーをどう活かしてくれるのだろうか…。工学部からデザインに興味を持ってくれる人が増えることを期待したい。(ナカバヤシ)

●編集者の仕事と言うのは、モノ作りの現場に置き換えると、エンジニアの仕事とほとんどかぶるような気がします。企画して、設計図を描いて、制作して。そして消費者(読者)と直接触れ合うインターフェイス部分はデザイナーにお願いする。もちろんデザイナーとエンジニアを明確に区分できないように、エディターとデザイナーも重なる部分があります。メディアもモノも平面か立体かの違いだけで、作るプロセスは同じなんですね。だから、pdwebもモノ作りなんです。英語で、EnginnerとEditorは両方とも頭文字が「E」な点も何か共通の語源があるのでしょうか? ヒマなときに調べてみようかと思います。
と、ふと思いついたことをそのまま書いてしまいましたが、そんなことより、pdwebは2010年9月1日で3周年を迎えたことをご報告しようと思っていたのです。今日から4周目です。だからといって特別変わったことがあるわけではないのですが、1つだけ確実なのは、創刊以来、ずっと読者数が増え続けていると言うことです。プロダクトデザインを軸に特定市場に向けたメディア作りをしているので、劇的に読者数が増えるわけではありませんが、それでも日々、手応えを感じつつコンテンツを作っています。コアな部分を大切にしつつも、時代とともに変わっていかなければ、やがて取り残されてしまいます。次、何をすればいいのだろう? これを漠然と考えているときが、編集者として一番楽しいときかもしれません。今後ともご愛読よろしくお願い申し上げます。
もう1点、今日から「pdwebデザインコンペ2010」の応募受付が始まります。10月31日の最終締切日まで、作品に託した皆さんのメッセージがたくさん届くことを楽しみにしています! (森屋)


▼2010年81日
●BSテレビの特集で「スター・ウォーズ」の全編放送をしていました。記念すべき1作目が公開されたのが1977年で会社員になった年でもありました。結局結婚して子供が生まれて成人をしたという自分の歴史がそのままスター・ウォーズの年表にはまってしまいます。その結果おとなになってから見たわたしよりも息子のほうがスター・ウォーズの熱心なファンになりました。未来を描いた映画のことを「デザイナー必見」という言い方を昔はしていました。しかし「アバター」を観て、SF映画にプロダクトのデザインの手本を探す時代は終焉したように思いました。ちなみに「トイ・ストーリー3」はとても感動的な映画です。ぜひデザイナーに観てほしい。「モノへの愛」が描かれていてほんとうの意味で「デザイナー必見」かと思います。(アキタ)

●7月29日から8月27日まで、六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで開催される「PACIFIC PEDAL LIFE DESIGN」(http://pedallife.com/exhibition/index.html)の企画アドバイザリーボードに参画し、手持ちの自転車の中から5台を展示するほか、8月15日の「自由大学」出張講座「未来の自転車社会」(http://www.freedom-univ.com/lecture/detail277.html)にも講師として参加することになった。読者の皆さんも、ぜひご来場ください。(K.O.)

●日頃から長さ・重さをいろいろな場面で換算することが多い。建築絡みでは1間を1800mm、紙絡みではA0が1m2の√2矩形だから、A4は210x297mmであるとか。また、何かの寸法を決めるときにも、それらの数字から導き出すことも日常だ。我が国でのこれら数字の基準単位は、いわゆるメートル法。しかし、アメリカなどの単位が混在する国もある。1インチが約25.4mmや1マイルが約1.6kmなど、ある程度は職業習慣的に理解できるし使用する場面も多い。昨日、家人が熱っぽいと、体温計を出してきたが、デジタルのそれは電池切れ。幸いにも外国で土産に買った水銀式体温計があったので、それを使って測ってみた。さて、数字を読む段階で、32を引いて2で割って、1.1倍して…。単位が日常的でない「華氏」だった。(くらまさ)

●梅雨のムシムシの暑さにうなっていたら、いきなり夏がやってきました。今度はジリジリな暑さにうなっています。そして、どうにもエアコンとうまくお付き合いできません。28度(または29度)に設定しても、なにやら寒くて肩が痛い。でも、つけないと暑くてやりきれない。ここよりずっと南にある実家のほうがよっぽど涼しいってどういうことでしょう…。(佐々木)

●最近欲しいものがない。50を過ぎて物欲が減退したのかと思っていたが、そうでもなかった。それを知らしめたのがソニーのデジタルカメラNEX-55であった。最初に見た時はそのデザインに? で、レンズのデザインに至っては?? であったのだが。スペックを調べるとどんどん気になってしようがなくなる。この大きさでAPS-CC、大口径、短フランジバックのEマウント。サードパーティ製のマウントアダプターの存在を知って、即購入を決めた。それ以来書斎に眠っていた銀塩時代のツァイスやキヤノンのレンズを取っ替え引っ替え、試し撮りと、ネットでの中古レンズ探しの日々が続いている。(芝)

●猛暑続きの今年の夏は、「デザインにおけるローカリゼーション」というテーマを追いかけている。ミラノ在住のビジネスプランナーで、「ヨーロッパの目 日本の目」の著者でもある安西洋之(@anzaih)さんとのコラボレーションという体制だ。実際の勉強会だけでなく、Twitter上の#lmapでも「ビジネスに活かせる文化理解」を軸に活動中で、今年度内には発表できる成果を上げることを目標にしている。賛同いただける方はハッシュタグ #lmap にてご参加を!。(ナカバヤシ)

●もう8月ですね。あと1ヶ月、9月1日から「pdwebデザインコンペ」の応募受付が始まります(10月31日締切り)。当デザインコンペも早いものでもう3回目。常連の方はもちろん、初参加のみなさんの応募もお待ちしています。さて、今年は暑いのでダイソンに負けないユニークな扇風機なんていかがでしょう。あ、個人的なリクエストですので、気にしないでください(笑)。
もう1つ、現在新連載企画を仕込み中です。「iPadでデザインワーク」なんてのもスタート予定です。乞うご期待!(森屋)


▼2010年7月1日
●6月のイベントを終えて一息ついたタイミングで高知県の四万十川にある森林組合を訪問してきました。大阪のメーカーと組んで四万十のひのきを使った家具や生活用具を作るべく工場の視察をしてきたのですが、四万十川は噂にたがわぬ美しさでした。その美しさは「自然そのまま」ではなくて流域や県全体で守ろうと努力した結果であることを知りました。森林は手入れが行き届いていて下草にも日が当たるように設計されているので山全体が明るい。もちろん「エコ」という観点からもこの仕事は有意義ですが、材料の特性を生かした「これだからこそできたデザイン」を作るのがわたしの使命だと思っています。(アキタ)

●先日、大阪で開かれた「北ヤード ナレッジキャピタル トライアル2010」をのぞいてきた。2013年の街開きを目指して再開発中の大阪駅北ヤードに拠点設置を予定している企業などが、先行的にその技術や取り組みをプレビューするというものだ。中でも、ショーウィンドウなどのライティングを物体識別技術に基づいて行い、マネキンなどに投影されるテクスチャーと背景に映るイメージを1台のプロジェクターでコントロールするパナソニック電工(株)の「スーパートリミングライト」の発想は興味深かった。(K.O.)

●先月に続いて携帯電話の話題。iPhone4が発売された。いつものように(?)Apple社製毎度の初期不良が出ているようだ。Macintoshを購入するときは生産終了間近のものが一番安定している。…という、まことしやかな噂が、以前からローカルでささやかれていた。そこで、3GSのことを販売店で聞いてみたところ、16Gはまだあるらしいが入荷待ちの状況。さてさて、いつ何を手に入れたらよいのか、またまた迷ってしまった。(くらまさ)

●遅ればせながら、先日ようやくiPadに触れる機会がありました。あれだけ簡単に扱えると、子供からお年寄りまで幅広い世代にも受け入れられるんだろうなあと、身をもって実感しました。私の母に渡したらどれだけ喜んで遊ぶやら。あ、大谷さん。私は意外にも「重い」と感じましたよ〜。(佐々木)

●今月日本の惑星探査機はやぶさが帰還した、といってもカプセルだけではあるが。あれほどボロボロに故障してよく帰ってきたものと感心する。そして世の中の盛り上がりようにはさらに驚いた。しかし、日本の技術の集大成のような扱われ方はどうだろうか。NASAが30年以上前に打ち上げたボイジャーは太陽系の果てで、2機ともいまだに稼動している。この差はもはや技術云々というより、国民の意識の差のような気がする。どんな開発においても長期的に見れば、予算と得られる成果はほぼ比例するものだと思う。宇宙開発予算を短期的な評価で税金の無駄使いとして仕分けているような国、成功すれば一時盛り上がり、失敗すれば徹底的に叩く国民性。これでは100年待っても日本は有人飛行にさえ到達しないだろう。(芝)

●Evernoteが日常の中心になってきた。これほど今の情報環境に適応しているアプリは見当たらない。プラットフォームを選ばず、またポストする方法も「今」に適した方法で、メールから、Twitterから、あるいはRSSリーダーから…と、直感的に使っていける。それもテキスト、画像、音声さえも選ばない。こんなに強力なメモツールは紙では実現できない。私の場合はデザインワークにつながるツールとしても有益に使っている。だからこそ、その人ならではの「使い方」が肝になるし、逆に「分からない」という声も聞かれるのだろう。無料の枠をあっという間に超えてしまい、プレミアム会員になってしまったのが「使える」証しだ。(ナカバヤシ)

●パソコンもそうなんですが、iPhone/iPod touch、iPadの特徴的なところは、外観は同じだけれど、中身が個人個人でまったく異なる点じゃないでしょうか? App Storeから入手したソフトも、写真や音楽、ビデオも人それぞれ。そしてストラップが付けられないボディを補完するためのケースも趣味が生かせるところ。結果、人に一番身近な、枕元に置いておくツールになっていく。
一方、Androidの動きも見逃せません。歴史は繰り返す、ではないですが、パソコン草創期のMacとDOS/Windowsの時代を思い出します。Androidが連合軍で来るとしたら、ゲイツに代わる人はいるのでしょうか? そしてジョブズやGoogleが描いたグランドデザインの上で、プロダクトデザイナーは何をすればいいのでしょう? アップルは基本クローズド戦略なので、Androidデバイスの方がデザインの可能性を試すフィールドとしては有効かもしれません。この市場が面白くなるのは、これからだと思います。ちなみに私はiPod touchユーザーで、Pocket WiFiと一緒に持ち歩いています。iOS 4も入れました。(森屋)


▼2010年6月1日
●2日からビッグサイトで「インテリアライフスタイル」展が開催されます。最初にこのイベントを見に行ったのは今から6年ほど前のことでした。それまでに知っているイベントの概念がひっくり返りました。騒がしくないそしてブースのデザインが個々に洗練されている、そういう展示をそれまでに国内で見たことがありませんでした。しかし当時はプロダクトデザインがそこに入る余地はあまり感じられませんでした。歳月が流れ、そのイベントに自分の関わった製品がいくつも並ぶようになりました。まさに「ライフスタイル」が変化しているのを感じます。(アキタ)

●iPadが手元にきてから、自分の情報生活が確実に変わりつつある。これから、もっとどんどん変わっていくことだろう。「これはすでに革命だ。しかし、始まったばかりでもある」というのは、個人レベルでも通用するキャッチフレーズだと感じる。(K.O.)

●製図の授業で一通り基礎を教えると、製品を実測しながら描き起こしをさせている。以前からモチーフに選んでいるのが、携帯電話。6面図や断面図を描いてもA3サイズにちょうど納まり、さらに折りたたみ式の適度な角度は、斜めに見る実影図の表現に適している。また、モチーフの自宅に置き忘れも皆無と言ってよかった。ところが最近、iPhoneを使う学生が徐々に増え、製図の素材には使えない。さてさて、iPadが発売された。これもまた、素材としていかがなものだろう。(くらまさ)

●先月も書いた沖縄への想いはまだ治まりません。突発的に「2泊3日でいける!?」とシミュレーションしましたが、現地の知人に「もっとゆっくり時間をとって来たらいいさ〜」と言われ断念。基地問題もあり、今、今、今の沖縄を…と思いましたが、焦らずじっくり計画を立てることにしました。(佐々木)

●NX(3D CAD)を使い始めてもう10数年になる。このソフトによって得られた恩恵は計り知れない。複雑な機構も今やファーストワーキングモックがちゃんと動くのは当たり前になってしまった。それ故、実体の世界での失敗は格段に減少した。しかし、この触れる失敗は設計者にとって大きな経験として残る。ところが、バーチャルでの失敗は単なるエラーとして回避処理されて終わってしまう。そして、世の中も失敗に対する許容値が減少している。システムの進化は止められないが、失敗を経験できない世界で設計者はどう進化していくのだろうか、最近の疑問である。(芝)

●週末、電車の車内で居合わせた先生風の年配の方の会話が「iPad」だった。「あいぱっどって、ほらニュースでもやってた、電子出版のだよ」、「ケータイも電話だけ…の我々は使う必要ないからね」、「そうそう、コンピュータもワープロできれば十分だものね」…と。会話からは電子デバイスとは完全に無縁というわけでもないことが分かったのだが、「あいぱっど=電子出版」という理解だったのは、メディアの伝え方と、情報背景に格差があるのだな…と実感。自宅に届いた「iPad」は妻用。少々レクチャーをせねばなるまい。(ナカバヤシ)

●去年のある暑い日、仕事をサボって1人で新宿の映画館で観たときの興奮を所有したくなり、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」のDVDを購入しました。ところが、ノートPCの14インチ画面で再生したのがいけなかったのか、あの興奮をもう一度、のはずが、75%くらいしか甦ってこない。こんなことを書くとファンに叱られそうですが、もちろん十分な完成度に圧倒されての話です。あと10回くらい観て今の気分をもう少し分析してみたい、、、これがエヴァの術中にハマるということでしょうか(笑)。

さて、ここからが本題ですが、「pdwebデザインコンペ2010」、今年もよろしくお願いいたします。本コンペの特徴の1つは、応募者全員が全応募作を閲覧できる点にあると思います。ぜひ皆さんの今のメッセージをカタチにしてお送りください。エントリーすることが、目的の1つでもあるはずです。よろしくお願いいたします!(森屋)


▼2010年5月1日
●この時期になると、自分があたらしい世界にふみだした大学や会社員時代のことを思い出すのですが、そうこうする間に会社にあっても「卒業」がまじかな年齢になりました。でも会社に入ったときからこういう時はくるだろうと明確に思い描いていたので「きちゃった」とは思っていません。独立したこともそこからの逆算だったように思います。大学時代に先輩から『あっという間に卒業だよ』と聞いたときからわたしはそうなっても後悔しないようにしようと決めました。別段後悔しないといってもそれまでの過ごし方と変わりません。過ぎたことをあきらめて「必然」だと思えばよいだけです。それから「あっという間」だということがあらかじめわかっていれば案外長く感じるものです。(アキタ)

●天候不順や激しい寒暖の差に見舞われた4月だったが、気候もようやく多少は落ち着いてきた。巷では、Xperia対iPhoneの話題で盛り上がっているようだが、実際に触ってみると、Xperiaの仕上がり(仕上げではない)やインターフェイスには首をかしげざるをえない部分も多く、キャリアの思惑はともかく、対抗モデルとしての実力不足を感じた。マルチタッチがすべてではないが、Androidアプリの中にも使えないもの(特に楽器系など)が多く出てきてしまうのは残念だ。購入や買い換えを考えている新社会人や学生の皆さんは、やはり初夏の次期iPhoneを見てから決めても遅くはないだろう。(K.O.)

●新年度を迎え、大学のオリエンの時に以前から試したいと思っていたことをやってみた。それは、箸の使い方。プロダクトデザイナーを目指す以上、また、アジア人としての生きる上での最低限の道具を正しく使えることには意味があると思っていたからだ。ちょうど、親御さんの年代が私と同じと言うこともあり、親世代の子育て責任とでもいうのか、興味があった。しかし、約半数が正しく使えない。おそらくだが、高度成長期に育った私たち世代は、自分のお箸以外にもマイスプーンやフォークを使っていて、親として正しく使えないのかもしれない。あたりまえのことかと思うけれど、箸の上げ下ろしくらいは。(くらまさ)

●最近めっきり沖縄づいています。実は地元が沖縄と深〜い関係にあったことも分かり、ますます沖縄への親近感が強まりました。これからやってくる夏は地元か沖縄か、真剣に悩んでしまいます。どちらも行けたらいいのですが、経済的にも時間の余裕を考えても無理なこと。この連休を生かせばよかった! と後悔するより、前を見て夏の予定を考えます。(佐々木)

●イーモバイルのTouch Diamondに見切りを付けiPhoneに変更した。ナンバーポータビリティーでの乗り換え条件のキャンペーンを利用することで、とても安価に買い取りできたからだ。ケータイは電話とお財布機能を担当してもらい、メールやネット関連がiPhoneの担当…という使い方。フリーランスで動くにはとても便利で効率的。編集後記もiPhoneで書いてるのだ。さあ、いつでも来いiPhone 4G!…分割購入する準備はできている!。(ナカバヤシ)

●4月26日に「pdwebメールマガジン」の創刊号を配信しました。いかがでしたでしょうか? 今後もメルマガではpdwebとは少し切り口を変えたコンテンツを発信していきたいと考えています。次回は5月下旬を予定しています。さて、今年も「pdwebデザインコンペ2010」を開催します。6月初旬には応募要綱を告知する予定ですので、今しばらくお待ちください。(森屋)


▼2010年4月1日
●先日、建築家の米田明さん、ライターの加藤孝司さんに来ていただいてAXISにあるウィルクハーンで勉強会を開催しました。米田さんは昔からオーディオがすきだったそうで音響機器の「一見無造作に見えるが実は深いレイアウトの工夫」に興味があったそうです。考えてみるとオーディオ特にアンプは四角い画面に円をならべた平面構成にちかい。わたしもそれを何年にもわたってああでもないこうでもないと配置を考えていたわけで、それは砂地に大小の石を並べて世界を表現する庭師に近い世界があったかもしれません。
わたしは3Dソフトが普及して恩恵を受けているデザイナーだと思っているのですがそれは複雑なかたちを自由に作り出せるようになったというよりは、なんでもない円筒や四角が見る場所によって表情がかわることを表現できるからだと思っています。なにせ平面で表現すると「マル描いてちょん」で終わってしまいます。シンプルなカタチを製品にできる要因がなんでも描けるもののおかげであったというのがふしぎです。(アキタ)

●毎週末、青山の国連大学前(と表参道のGYRE地下)で行われているファーマーズマーケットが面白い。以前に3年ほど滞在したことのあるボストンでは、野菜などはクルマで15分ほどの郊外にある農場直営の店まで買いに行くことが多かった。都心で生産者から直接手渡しで作物が購入できるのは、ありがたいことだ。(K.O.)

●貯まったポイントで2年ぶりに携帯電話を交換した。岩崎一郎氏のiida。さっぱりしていて、気持ちよい。ところで、今のプランだと通話料金がいつも余り、ひとつ下げると今度はオーバー。パケット割引もフルに使っている。そこで、Web環境でiPhoneも気になり、現在のauの料金プランとSoftBankを乗り換えや併用などでシミュレーションしてみた。すると、使い方によっては2台契約していても、今と同等か安くなる可能性が出てきた。マイナーチェンジも噂されているiPhone。いつ頃手に入れようか?(くらまさ)

●この頃“人運”がとてもいいです。先日は人生2度目と思えるほど大きな、嬉しい出会いがありました。出会っただけではなく、お互い何かを感じて親しくなれるというのは、不思議で素敵なことですね。何の巡り合わせかわかりませんが、春が来る前に心はぽかぽかです。(佐々木)

●今年に入ってからというもの、なぜか身の回りで日常使っていたものがやたらと壊れた。ないと困るものばかりなので、新しく買い換えたり、修理をした。なぜこんなに重なるのかと考えていて、会社が設立後3年を過ぎたことを思い出す。因果関係は何もない。しかし会社の経営は3年が節目というのがこれまでの経験則になっている。なぜか4年以上の安定はなく、体制を変えることを余儀なくされる状態に追い込まれてきた。先手を打つべきと思い立つ。会社も3年目ごとにメンテナンスやオーバーホールが必要なのかも知れない。(芝)

●Twitterが生活の一部になってしまったことは、楽しい、便利…というだけでなく、ブログなどとは根本的に違うプラットフォームの要素を持っていることを気づかせてくれた。私にとってのTwitterは、行きつけのカフェようなものだ。流れるタイムラインはその時に周りに座っているお客さん。出合い、繋がり、打合せからお茶のみ話まで多様な会話が流れてくる場所だ。http://twitter.com/designer_tetsu (ナカバヤシ)

●4月下旬より「pdwebメールマガジン」をスタートします。ここで少しだけコンテンツのプレ予告。「リレーコラム:ギョーカイに一言」。トップバッターは川崎和男氏にご登場いただきます。「データから知る日本のモノ作り2010」。こちらはさまざまな独自アンケート調査の結果から「プロダクトデザインの現状」を共有していきたいと思います。4月初旬にアンケートのお願いメールが届いた方々は、ご協力いただければ幸いです。メルマガの購読に関しては、トップページ右の登録フォームをご利用ください。月1回の無料メルマガですので、お気軽にご登録願います。すでにご登録いただいた皆様にはお礼申し上げます。(森屋)


▼2010年3月1日
●2月11日から21日まで東京・世田谷区深沢にある天童PLYで「方丈」展という展示会を開きました。昨年の2月と10月の展示会につづいて3度目ですが、今回は事務所を会場で再現しました。日頃使い慣れたパソコンや机や椅子を出してしまったので、すべて「セカンドチーム」で仕事をすることになって四苦八苦。一見「同じ」なんですが、微妙な違いがとてもおおきな使い勝手の差になることを痛感しました。特にパソコンがその最たるもので、セカンドのほうが機材もソフトも新しいのですが、文章もスケッチも遅々として進みませんでした。レンダリングのスピードは速いにこしたことはありませんが、少なくともインターフェイスはあまり変わらないでほしいと痛感しました。(アキタ)

●3D映画「アバター」をIMAXシアターで観た。ストーリー的には宮崎駿作品の集大成のようだが、趣味でステレオ写真を撮影している自分の眼から見て、この作品はこれ見よがしの立体感ではなく、あくまでもリアルさの演出のために3D技術を応用している点に好感が持てる。今後の3D映像作品の手本となることは間違いないだろう。(K.O.)

●幸いにも、モノ作りに携わる事を生業としていると、自身が関わった仕事を目にする機会に恵まれる。直接間接によらず、好評不評はプロの仕事として真摯に受け止めなければならない。建設関係者の言葉で「地図に載る仕事」という表現をよく耳にする。責任の重さを感じる一言である。建築物に比べて寿命は短いが、プロダクトの世界ではロングセラーや記録、記憶に残るモノを差すのかも知れない。そして、それに携わった人々の思い入れも同様のことだろう。虎は死んで皮を残す。先日、大学の恩師が他界した。享年92歳の大往生。(くらまさ)

●突然、暖かい日がやってきました。毎日「寒い寒い!」と連呼し待ち遠しく思っていた春ですが、いざやってくると、その先の夏の暑さも思い出されて「暑いのはイヤだなあ…」。とはいえ、三寒四温でまだ寒い日もあるのでしょうね。自然にまかせて、まずは目前の春を楽しむことにします。(佐々木)

●今月SHIFTは設立3周年を迎える、決算もどうにかこうにか3期連続黒字でまとめられそうな感じである。何とか経営を安定させてくれているのが医療機器の設計業務である。その中である手術器具がようやく大きな山場を越えようとしている。開発に取り掛かって5年目になるが、今月設計を終え、数ヶ月後にはプロトによる動物実験段階に入る。詳細はまだ公表できないが、完成すればある手術に於いて革命をもたらすのではと期待されている。進めば進むほどに壁にぶち当たるのがこの世界。アメリカのメーカーに協力を求めてみるが、断念し、去年の初めにそれまで進めてきた設計を全て白紙に戻し、1から設計をやり直した。あとは、この先製品化まで道が開けていることを祈るのみである。(芝)

●2月18日〜19日で開催された「KYOTO DESIGN WORK SHOW」に初出展。諸事情によりJRでなく伊丹空港から空港連絡バスで中国自動車道を使って京都に入るルート。中国自動車道は大阪モノレールが並走している区間が、街と高速の関係が切れてないように見えるので好きな風景。後は、約50分座っているだけで京都八条口に。また機会があれば関西に出展します!。(ナカバヤシ)

●こんなモノが欲しいシリーズその1。12インチ程度のディスプレイ搭載で重さ500グラム台のノートPC。そんなに薄くなくてもいいので、ともかく軽いヤツ。バッテリー駆動は10時間希望。筺体が大きくなればそれだけ必然的に重くなるので、難しいのかもしれないけれど、一歩先ということでメーカーさんには頑張ってほしい。その2はキーボード付iPod touch。アップルのコンセプトからは外れそうなので無理は承知で(笑)。ユーザーはもっとわがまま言いましょう! それがモノ作りの源泉だと思うので。(森屋)


▼2010年2月1日
●坂井直樹さんとの対談「デザインディケイド2010」はとても重要な話題が多く含まれています。 数年前までデザインに関する記事を掲載していた雑誌の多くが姿を消し、結局2000年代を振り返るような企画を目にすることなく過ぎ去っていこうとしている現状を考えると、何年後かには大事な時代の資料にもなると思っています。坂井さんが言われた「パラレルキャリア」という言葉が特に印象に残っていますがその言葉には、デザイナーが造型だけでなくデザインが世に生まれるまでに関わる多く仕組みや人たちを理解しながら説得するコミュニケーション能力を高めるに必要な考え方と見方が「複眼」でなけらばいけないという意味が含まれています。とはいえわたしは「すでにその職にあるので」できる範囲でそういう時代の要請に対応したいと思っています。なにせデザインが好きで終生の仕事なのですから。非力ですがブックレビューも読者の視野を広げる一助になればと思っています。(アキタ)

●iPadが発表された。デザイン的には、もともと表現の余地の少ないタブレットタイプゆえに想像の範囲内。公式ビデオなどのアップの映像では、エッジ部分の垂直面が結構目立つ印象だが、離れた位置からは、かなり薄く見える。実際、スペック上の厚みはiPhone 3G/3GSよりも1mm厚いだけであり、案外持ちやすいのではないかと思いつつ、早くも発売日が待ち遠しい毎日を送っている。(K.O.)

●「立春から数えて何日」という表現をよく耳にする。自然界の季節という循環からすると、節分が1年の区切りになる。近年叫ばれている地球温暖化などの環境問題は、むしろこうした暦で図った方が良いのではないだろうか? 太陽の動きで影響される天気で、異常気象などの問題は特にそう思う。ところで、iPadがでた。気になることが少し。プロダクトデザインの視点から見ると、もはやこうした機器はアプリケーションとGUIのデザインがほとんどになるだろう。それと所作。どうも居酒屋の電子メニューやカラオケのリモコンを思い出す。(くらまさ)

●先日、かなり久しぶりに「笑点」を見ました。だいぶメンバーの変わった大喜利に自然と笑ったことに、大人になった自分を感じました。落語は昔から好きなのですが、この頃寄席にも行っていません。数年前に起こったブームは落ち着いたようだし、今度の休みにでもゆっくり観にいこうと思います。(佐々木)

●今年、自宅前の緑地公園が改修工事されることになった。市はここ2年間ほったらかしにしてきたので、木道は朽ち、草ぼうぼうだった。自然のままのその風景は別に嫌いではなかった。そこへいきなりパワーショベルが入り湿原を掘り返し、畦道も真直ぐに変えられてしまい、何とも風情のない景色になってしまいそうな気がする。そして木道は鉄骨に木質樹脂の板が貼られた。経年良化という言葉も認識されつつある昨今ではあるが、経済性と美しさはやはり両立しないものなのだろうか。(芝)

●年末の慌ただしさが数ヶ月前のことに思えてしまうほど、密度の濃い2010年1月だった。遅ればせながら元旦から参加したTwitterは、約1ヶ月の間に生活にとけ込んだ報ツールとなった。新たな繋がり、新たな仕掛け…がネットワークの交点に見えてきた感じ。加えて、2月1日からは事務所を中野に移転しての業務スタート。変化の激しいだろう2010年、軸を定めて活動していく所存です。(ナカバヤシ)

●アマゾンの「Kindle」、そしてアップルの「iPad」。Kindleはもちろん、iPadも電子ブックリーダー市場をメインターゲットに据えているようだ。音楽の次は出版の変革。KindleはApp Storeを意識してか、印税を条件付で35%から70%に引き上げるという。印刷や物流コストの掛からない電子ブックの世界では、著者に還元される割合が非常に高い。作家からすれば、同じ作品をより高く売れる電子ブックの世界は魅力的だ。多彩な紙の手触りや文字組みにこだわる
モノとしての本の価値が、新世代に理解されなくなる日も来るのかもしれない。そもそもコンテンツの本質は内容にあるわけで、紙は包装紙に過ぎないわけだから。ただ、すでにケータイ文化がある日本で、電子ブック市場が欧米並みに成長するかどうかは未知数だ。いずれにしても、多くのモノは、今後益々ソフトやサービスという、デジタルデータを最適化した形でアウトプットするための「出力装置」に代わっていくのだろう。デジタルサイネージの動きも見逃せない。
一方で、エコや自然回帰、ナチュラル志向も広がっている。プロダクトデザインの世界もデジタル系とナチュラル系が絡まりつつ、より良い未来を実現していってほしいと思う。(森屋)


▼2010年1月1日
●あけましておめでとうございます。変化というものは、外からも内からも起きるもの(起こすもの)と思い知らされた2009年でしたが、みなさんはどういう年だったでしょうか。自分ごとを話すと10月、11月に2つの展示会を開きましたが、それはこれからはじまる2010年代を迎えるための「自らの総決算」のようなものでした。2月には2つのメーカーから新製品が相次いで発売されるので、それをもってこれからの時代へのメッセージだと思っています。口幅ったいですが、「まじめに真摯に長く使える製品作り」への決意でもあります。これからもpdewbをとおしてプロダクトデザインの楽しさと深さを伝えられればと思っています。(アキタ)

●2009年の富士フイルムREAL 3D発売に引き続き、2010年にはいよいよ3Dテレビが本格的に市販される。すでに携帯電話の世界では、過去に3Dディスプレイを搭載したものがいくつか登場済みだが、さほど普及することはなかった。個人的には、今度こそ3D技術が普通の存在となり、その流れがモバイルデバイスの分野にも波及していくことに期待している。(K.O.)

●デザインの仕事をしていると、どうも海外に目を向けがちになることがある。さらに、年の瀬には全国クリスマスムード一色。しかし、明けた26日には華やかなイルミネーションは一掃され、松飾りが町中を彩る。さすがに日本人としては、年明けまではリースを飾れないのだろう。正月と言えば「雑煮」。我が家は典型的な東京風。鶏の出汁に焼き餅、大根に小松菜…。結婚してからずっと私が仕込み、七草まで支度をする。日本人として大切にしなくてはいけない歳時記の中のひとつだろう。(くらまさ)

●年末に帰省し、「食が細くなって」と聞いていた我が家の13歳の猫と再会。確かに細く小さくなっていました。でも、外に飛び出して行くしオモチャで激しくじゃれて遊ぶし、まだまだ元気でいてくれる!…と思いたい。でもつい、いつもよりも寄り添っていてしまう。そんな切ない帰省なのでした。(佐々木)

●年末からサーボモータを使った機械の設計をしていて、ふと思った。出力からしてちょうどセグウェイ程度かと。では制御はどうか。ロードセルと加速度センサを使い、マイコンで制御と、考えて見ればなんと簡単なことだろう。これなら部品はすべて秋葉原で買えるし、電子工作が好きな中学生でもできてしまう。問題はこの発想に至らなかったことである。日本には優秀なエンジニアが沢山いるというのに。この業界はもちろんのこと、自分の頭にも新たな風穴をあけければと思う。(芝)

●「デザインプロセス」…と言えば、戦略立案、企画、開発から量産を含むフォローまでを一般的に指し示すけれど、静止しそうな経済と社会の中では「デザインプロセス」だけを気にしていても不十分だ。その前段階となる「商品企画プロセス」、さらに前の「経営プロセス」との融和、呼応、整合性などが不可欠。そのためには、意思決定プロセスと判断基準も重要なポイント。だけれど、中小企業のデザイン活用には、そういう壁がしばしば立上がる。「支援につながるデザイン」…2010年度の向けてのテーマになってきた。(ナカバヤシ)

●あけましておめでとうございます。2010年もpdwebをご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。
さて、pdwebは創刊3年目の新春を迎えましたが、この間おかげさまでアクセスは右肩上がりを続け、2009年後半は月間で「300,000pv/60,000visit/20,000uu」という数字になりました。pdwebは30万人と言われるCADユーザーの1割、3万人の読者(uu)を目標にしていますが、現在の2万人という読者数も専門誌の世界では難しい数字であり、少なくとも読者数においては、pdwebは紙メディア以上の影響力を持ったメディアに育ってきました。
さて、2010年のpdwebは、「人」によりフォーカスしたいと考えています。具体的にはインタビュー記事のさらなる充実、そして読者参加型のコンテンツを計画しています。インタビュー企画はまた改めてお知らせしますが、読者参加型ページでは、例えば新製品やツールのレビュー、イベントレポートなどの投稿を募集します。例えばiPhone/iPod touchをお使いの読者も多いと思いますので、App Storeで購入したちょっとしたデザイン系のアプリケーションの感想なども気軽にお寄せいただければと思います。読者の皆さんの投稿で成り立つ企画ですので、ご協力よろしくお願いいたします。
なお、現在行っている読者アンケートですが、まだまだ少ないので締切りを1月11日まで延長いたします(読者プレゼントは締切らせていただきます)。お正月休みに恐縮ですが、少しだけアンケートに時間を割いていただければ幸いです。(森屋)

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▼2008年までの編集後記へ



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