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pdweb.jp編集後記

お知らせへ


▼2009年12月1日
●わたしは祝い事があまり得意じゃない。祝うことも祝われることもなんだか面映いというかくすぐったいわけです。結局事務所の10周年も20周年もなにもしないできてしまった。節目の時期は、「それどころじゃない」タイミングだったりもする。そんな自分がめずらしく「この10年」と題した展示会と信号機のデザイン展を立て続けに開いてしまった。それはお祝いというより「報告会」だったように思うわけです。あくまでも地味で自制的であるのが自分らしさかと思う次第です。(アキタ)

●不況と言われた1年だったが、モバイル系の新製品(特にカメラ系)に関しては、好況時よりもユニークで知恵を絞った製品が多かったと感じる。堅実さと商品作りの巧みさが目立ったのはやはりアップルで、米国のジャーナリストに「景気後退などなかったかのようだ」と言わしめたほど。優れたデザイン、水準以上の性能、価格競争には参入しないがバリュー・フォア・マネーを感じさせる値付けなど、他社が見倣うべき点は多い。年明けと言われるタブレット機の発表も楽しみだ。(K.O.)

●「pdwebデザインコンペ2009」の審査があり、わくわくと楽しく終了。いろいろとコンペなどの審査を行って、いつも感じていることだが、テーマや趣旨をちゃんと汲んでいるのかと思う作品がいくつかある。要求に対する回答ということでは、クライアント仕事や学校課題と同じはず。その中で、いかに自分のアイデアを出せるかが、腕の見せどころ。自己満足にならずに、相手をうなずかせることができるか? 視点の面白さや表現の方法、「自分でなければ」というアイデンティティを大切にしてほしい。(くらまさ)

●いろいろと調子の悪い愛車、先日はクラッチレバーを交換しました。メーカーの純正を取り寄せたものの、その車体専用ではないようです。元のレバーと微妙に形が違うため、手の大きさが足りずに握りづらい。行きつけのバイク屋さんが応急処置(ハンマーでたたいて曲げる)をしてくれましたが、運転するのには危なっかしい状態のままです。古いものだから部品の在庫がどんどんなくなるのは仕方ないですね。肝心な部品がなくなったら乗りかえ時…ということでしょうか。(佐々木)

早いもので、SHIFTを設立して3度目の年末を迎えようとしている。2度の決算は税金対策に腐心したが、さすがに今期はそうは言っていられなさそう。夏頃から殆どのプロジェクトが止まってしまった。世の中は景気回復の兆しも見えない状況だが、この業界は景気とどこかズレがあるようだ。今月になって仕事が一気に動き出した。一度このズレのメカニズムを解明したいものだが、波に中にいるうちはそんな余裕もないのが常である。(芝)

●11月24日に審査委員にお集まりいただき、pdwebデザインコンペの審査会を行いました。そこで選ばれた作品を中心に、現在スポンサー各位に優秀賞を選定していただいているところです。発表までもうしばらくお待ちください。さて早いものでもう12月、やり残したことがいっぱいある気分ですが、たぶんそれも次へのモチベーションの1つなのかもしれません。あ、最近何故かプレシジョンベースを買いました。澪が弾いていたジャズベも悩んだのですが(笑)。(森屋)


▼2009年11月1日
●先日、桑沢デザイン研究所で開催された「桑沢祭」のイベントのひとつに審査委員として参加してきましたが、そのとき川崎和男さんも一緒でした。ともにフリーのプロダクトデザイナーとして長年関わってきましたが、実はちゃんとお話したのは、今回がはじめてでした。わたしがまだ会社員時代に一度、福井まで川崎さんにお会いしにうかがおうとしたことがありましたが、ちょうどそのタイミングで台風が来て、そのままになってしまいました。あれから20年が過ぎましたが、たぶん「会うタイミング」として今が良いという「配慮」が働いていたんだと思っています。(アキタ)

●CEATEC Japan 2009を半日だけ見てくる機会があった。目当ては家電各社の3Dテレビ技術である。来年はいよいよソニーとパナソニックが製品版の市販に踏み切る。当然ながら、Cyber-shotやHandycam、Lumixなどにも3D対応モデルが追加されることだろう。立体写真ファンの大谷としても嬉しい限りだ。ちなみに展示品の中で最も完成度が高いと感じたのは、(現時点では3Dモデル発売の公式発表はないものの)東芝のCELL REGZAだった。(K.O.)

●10月のはじめ、誕生日に学生たちがサプライズをしてくれた。涙が出るほど嬉しかった。感謝。この季節はデザインイベントが花盛り。ここのコンペも締め切りになり、ほか審査委員をしている「かわさき産業デザインコンペ」も一次審査が、そして今年4回目の出展の100% Design Tokyoも始まった。私の時代から比べると、最近の学生たちには自分を出せるさまざまな場面がたくさんある。応援する身、そんな学生たちに恩返しできるチャンスを生かしたい。(くらまさ)

●最近読書に目覚めました。知人からすすめられたもの、図書館で見かけた気になるタイトルのもの、読んだ本に出てきた本などなど、書籍に漫画、雑誌となんでも手に取ります。こんなことは学生のとき以来。ちょうど読書週間ですし、そうして手元に集めた本を読みふける秋の夜長です。(佐々木)

●今月4日から東京ビッグサイトで行われる、東京デザインマーケットに2年ぶりに出展することとなった。今回はシーリングサーキュレータを展示する。実はこのテーマ、元々の着想は妻が考えた団扇であるが、それをマンタのヒレの様に動かしたくて暇を見つけては少しずつ実験機を作り、気がつけば構想から4年以上たってしまった。実験機3号でようやく近い動きが再現できた。数個のサーボモータをマイコンで制御すれば簡単であるが、商品性を考え1モータのシンプルなメカにこだわった。そんなSHIFTのモノ作りの姿勢が来場者に伝えられればと思う。(芝)


●また今年も東京デザイナーズウイークがスタートした。2005年から3年間のブース出展、昨年のプロ展と4年間連続で出展してきた100% Design Tokyoに、今年は出展をしないことを選んだ。これには、今年の6月に行われた「interiorlifestyle」展への出展を今後の軸に…という富山でのプロジェクトの都合もあるけれど、中期で仕込みをしたいプロジェクトのために…という思惑からの選択だった。選択と集中…ちょっと楽しくなってきた秋です。(ナカバヤシ)

●今年も「pdwebデザインコンペ2009」にたくさんのご応募ありがとうございました。エントリー作品は11月中旬に一挙に発表しますので、もうしばらくお待ちください。
さて、おかげさまでpdwebのアクセス数は、創刊以来右肩上がりで順調に推移しております。久しく読者アンケートを行っていなかったのですが、年末に実施したいと考えています。今回はアンケート集計結果から「pdweb Award 2009 読者が選ぶ2009年のベストプロダクト」といったコンテンツも制作する予定です。アンケート項目は12月に掲載いたしますので、ご協力よろしくお願いいたします。(森屋)


▼2009年10月1日
●11月の17日から23日まで表参道にあるギャラリーで「信号機の写真展」を開くことになっているのですが、そこで展示する写真撮影のために、自転車であちらこちら走り回っています。このところ晴天がつづいて撮影にはぴったりですが、腕ばかり日焼けしております。
東京の街がどんどんきれいになっているのを実感します。自動車が横を走り抜けても排気ガスが気になることも少ない。肝心の信号機もどんどんLED式にかわって昼間も夕方も見やすくなっています。ちなみに歩行者信号機、上が止まれの赤で下が進めの緑だとすぐに分かりますか?(アキタ)

●9月いっぱいで閉園の多摩テックに足を運んでみた。たぶん、最後に訪れたのは小学生のときだったか。モータリゼーションの普及期に、子供たちに動力付きの乗り物に親しんでもらうために開園したと記憶するが、逆に今では大半のアトラクションがエンジンで動くという事実こそが、時代とマッチしなくなったことを強く感じた。ただし、自ら操縦するそれらの乗り物は、いわゆるアミューズメントパークの「乗せられてる感」の強いものよりもはるかに楽しく、特に、ゴーカートを自分で組み立てて操縦し、最後に分解して終わる子供向けのワークショップなど、端で見ているだけでも面白かった。閉園が決まってからの週末は家族連れでゴールデンウィーク並みの混雑が続いたというが、きっと一番遊びたがったのは、かつてここで歓声を上げた父親たちだったに違いない。(K.O.)

●9月はじめのJIDAデザインフェスティバルは、エプソンウォッチの工場見学も取り入れ、盛況に終了した。毎回のことだが、バス1台分の人集めはドキドキする。今回は、一般の中にNYから帰国して参加してくださった方がいた。嬉しいかぎりだ。ところで1,000円高速料金の混雑には閉口する。バスは桁が違う通常料金。例年よりも混む中で思う、システムの悪さ。民主党公約の無料化も、全体をよく見据えてほしい。お金を払ってでも早く行きたい人もいるはずだ。(くらまさ)

●そろそろバイクにいい気候なので、山梨県の道志に行ってきました。緑が深くて呼吸するのがとても気持ち良く、澄んだ川の水は秋を感じさせる冷たさでした。川の水はしょっぱくない!と海育ちなもので感動しきり。でも、往復140キロ程度の走りでフラフラしてしまうあたり、体力をつけねばなあと実感しました。(佐々木)

●今月、榮久庵憲司氏の傘寿を祝う会が都内のホテルにて行われた。来場者の半分以上がGKのOBであった。OBとは比較的距離を置いていたGKであったが、3年前の喜寿の会から我々OBにも招待状が届くようになった。考えてみればGK、OBは世界に一体何人いるのであろう。現GK社員の数倍であることは明確である。このパワーを結集できればと、私と同期で現在GKの社長である田中一雄氏は考えているようである。しかし、個性の強いデザイナーの集団をまとめることはそう簡単ではないだろう。お手並み拝見。(芝)

●久しぶりに、とある住宅設備機器の依頼を受けてデザインを手掛けた。以前にも何回かデザインさせてもらったメーカーだ。建築に組み込まれることで機能する類いの製品なので、機能性や建築との納まり、設置されたときの佇まいもさることながら、マンションデベロッパーや住宅メーカーなどへ響く商品企画であることも重要なポイントになる。とはいえ、一度取り付けられると、少なくとも10年くらいはそのままの可能性が強い商品カテゴリーだけに、時代の空気感に左右されくいデザインを目指した提案となり、企画に合致した2案が進行中だ。(ナカバヤシ)

●9月30日現在、デザインコンペの応募点数はまだまだ少ない状況です。昨年もそうでしたが、やはりみなさん、目指すは最終締切日のようですね。というわけで、現時点では締め切りを3回設けた昨年のようにエントリー作品の掲載が行えませんが、すでに到着している作品はワクワクさせられるものばかりです。皆さん、制作の追い込み、頑張ってください。(森屋)


▼2009年9月1日
●この後記が掲載される時には、すでに発表になっているだろうプロジェクトの最終段階を迎えました。ずっとおくびにも出さずにデザインや打ち合わせを重ねていたわけで、なんだか地下活動の様相でありました。あらためて「活動」ってなんなのか考えるのですが、少なくとも事前に紹介できない立場のデザイナーは「発売された後」こそが大事な活動だと思うのです。(アキタ)

●休暇でイタリアに旅をした。都市部ではレンタサイクルのスタンドが目に付き、市電も市民の足として活躍している。さらに、セグウェイが公道上を普通に走行していることには驚かされた。民主党は、こうした交通政策の点でも、大きな改革を成し遂げてくれるだろうか?(写真は、ミラノ市の紋章付きのスタイリッシュなレンタサイクル)(K.O.)

●日頃から当たり前に使っている道具に、何か新しい切り口で今までに思いつかなかったアイデアを盛り込みたいと思っている。本来の機能自体は変わらないけれど、使用時のそれを取り巻く環境での「たたずまい」が変わっていくということだ。それによって、ひと味違ったおまけ機能が付加されてゆくことが楽しい。いま取り組んでいるプロジェクトにわくわくする。辺りを見渡せば、まだまだデザインする「モノ」や「コト」がたくさんありそうだ。(くらまさ)

●去年のこの時期にも騒いでいましたが、今年も夏を満喫、海三昧の帰省でした。初めて見る魚もいて感動(くらげかと驚いてよけたら細長いヒレを持つ魚でした。あれは何だろう?)。最近水族館によく行っているのですが、本物の海の中にはかないませんね。とはいえ、この週末も水族館へ出陣です。(佐々木)

●今年は仕事の切れ目がうまく重なり、久しぶりにまとまって夏休みが取れ、実家のある関西方面へ出かけた。両親と有馬温泉に出かけた後、妻と広島へ行ってみることにした。広島の旅は初めてとなる。市の中心部にある原爆ドームの存在感に圧倒され、そして平和記念資料館を訪れた。死の影が焼き込まれた「人影の石」や溶けたガラス瓶など、実物を目の当たりにすると、どのような資料を見るよりその惨状が胸に刻まれる思いであった。(芝)

●本日9月1日よりデザインコンペの応募受付を開始します。応募点数もクオリティも”昨年超え”を目指したいと思います。よろしくお願いいたします!
さて、リーマン・ショック以降、いまだ景気の良い話は聞こえてこない昨今ですが、そんな中でもpdwebはおかげさまで2周年を向かえることができました。ありがとうございます。
政治の世界は政権交代となり、しばらくはいろいろ混乱しそうな状況ですが、国家もビジネスも人生も、山あり谷ありが当たり前なので、楽観も悲観もしていません。pdwebとしては、これからもモノ作りにまつわるさまざまな記事や取材によって、読者の皆さんのお役に立てればそれで十分です。前に本欄で少し予告した「物販」「セミナー」その他「新規コンテンツ」など、やるやる詐欺状態の企画も多々ありますが、次の展開はもう少し時を待とうかと思います。
最後に、いつものお願いで恐縮ですが、pdwebは企業広告によって成り立っている媒体です。今後とも新製品やイベントの告知などでご利用いただくとともに、ご支援を賜れれば幸いです。広告などのお問い合わせはこちらまでお願いいたします。(森屋)。


▼2009年8月1日
●九州から戻るところでしっかり豪雨につかまってしまい、車中に数時間閉じ込められることになりました。このところJR九州のデザインを担当された水戸岡鋭治さんの話題を目にすることが多いのですが、その数時間「ステイ」した電車が、水戸岡さんの傑作のひとつ「リレーつばめ」号でした。ヨーロッパの豪華列車のように四人掛けの個室タイプがありその一室をひとりじめしていましたが、ほんとに細部まで遊び心にあふれていてデザイナーの気概が伝わってくるんです。ちょうど停止した駅には売店もあって立ち食いうどんに舌鼓をうったりして、その状況を楽しんだわけです。(アキタ)

●国際ブックフェアに出演していたので、帰りにお台場は潮風公園の実物大ガンダムを見る機会があった。モックアップとしてリアルになるほど、あれを自在に動かせるような技術開発の大変さが忍ばれる。しかし、携帯電子機器の開発現場でも、最初はデザイナーが、技術担当者から見て不可能と思えるようなサイズや形態のモックをあえて作ることもある。その意味では、あれも実現のための第一歩なのかもしれない。(K.O.)

●7月はばたばたと忙しかった。数年前に開発した「漉き蛍」の新バージョンのデザインがスタートし、福井通いが再開した。そして13回を迎え、9月に開催されるJIDAのデザインミュージアムフェスティバルの仕込みや募集もあった。さらに、恒例の愛車のトラブル。今度はパワステのホースが逝ってしまった。純正が日本になく輸入に数ヶ月とのことで、径が近いBMWの物で代用した。そして、今度はひと月すると、このpdwebコンペの応募が始まる。時間を大切に使おう。(くらまさ)

●雨が続いていましたが、その合間の晴れた日。真っ青な空ともくもく盛り上がる雲を見て、「いつの間にか夏なんだ」と突然実感。連日の雨のおかげで空はどこまでも遠く見渡すことができ、とても気持ちがよかったです。でもまた雨や曇りの日々に逆戻り。蒸し暑いより、カラッとした潔い暑さのほうがいいですね。(佐々木)

●環境破壊だとか、いろいろ屁理屈をこねては自分をゴルフから遠ざけてきた。しかし、お客さんの誘いを断り切れず20年ぶりにコースに出ることになったのが2年ほど前のこと。最初はひどいものだったが、最近ではようやく苦労せずにコースを回れるようになってきた。何より驚くのはクラブの進化のすごさである。ゴルフ場で借りた試打クラブの圧倒的な飛びの違いに、思わず衝動買いしてしまった。しかし、昔はよく環境破壊のやり玉に挙げられていたが、このエコの時代にそんな批判的な声も聞かなくなった。最近の若いプロ選手の活躍のせいだろうか、日本にようやく根付いたということなのだろうか。まあ、あまり難しく考えずに楽しむことも大事かもしれない。(芝)

●先日、米沢で開催された「進化し続ける光源・有機EL」というシンポジウムとセミナーに参加してきました。なぜ山形? なぜ米沢? という人もまだ多いけれど、山形大学は有機EL研究では第一線でご活躍されている城戸淳二教授のホームグラウンド。有機ELに関連する企業や研究者も多数集まり、13:30から、懇親会まで含めると20:00までの長丁場。さまざまな方と交流でき、ネットだけでは手に入らない有機EL関連の情報に触れることができました。街中は、ゆるキャラの「かねたん」と妻夫木聡さんの画像があちこちに…。大河ドラマ効果って大きいですね。気がつけば7月も終わり。約1ヶ月後はpdwebデザインコンペの応募受付開始です。今年はどんな作品が…と思うとワクワクです。(ナカバヤシ)

●「pdwebデザインコンペ2009」の応募開始まであと1ヶ月です。9月1日から10月31日までが受付期間ですので、皆さん夏休みには創作活動よろしくお願いします。
ところでここ1年、自宅の家電が次々と寿命を向かえ、いろいろ買い換える羽目になった。食洗器(モーターがへたれ洗浄力低下)、ガスレンジ(点火しない)、エアコン(冬に暖かくならない)、シャワートイレ(10年以上壊れたままのただの便座)…。こういった製品は普及期に比べ今はずいぶん安くなって、デザインも良くなりましたが、トータルコーディネートは難しいですね。(森屋)

▼2009年7月1日
●今、九州にある「旭製作所」という実験器具に使われる大型のガラス製品を作っているメーカーと仕事をさせていただいています。工場には巨大な球形の容器や螺旋のガラス管が組合わさったものが展示されていますが、その様子は子供の頃にみた映画に出てくる「未来科学実験室」そのものです。
先日訪問した際に、倉庫の整理で出てきたビーカーやフラスコをいっぱいもらって帰ってきました。わたしは日頃「科学少年(おじさん)」ではありませんが、そういうものを見るとわくわくしてきます。そういえば 信号機をデザインする前に、歩行者用の信号機に使われている「青」「赤」のアクリルプレートをもらってきたのを思い出します。まずは手元でじっくり「空気」を感じる。そこからデザインがはじまります。(アキタ)

●6月25日に、慶應義塾大学三田校舎にて開かれた アスキー総研とワイアードビジョン、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)共催のトークセミナー『次世代モバイルは世界をどう変えるか 〜iPhone利用調査+次世代モバイル徹底討論〜』にスピーカーとして参加。元マイクロソフト会長で現KMD教授の古川 享さんやKDDI総研リサーチフェローの小林雅一さんと「モバイルコンピューティングの未来」に関するパネルディスカッションを行った。折しも、7月10日にはアスキー新書より新刊「43のキーワードで読み解くジョブズ流仕事術」が刊行され、9〜12日には「第16回 東京国際ブックフェア」のボイジャーブースで講演とサイン会を開催予定。ぜひ、ご来場下さい。(K.O.)

●著名デザイナーお二人をお招きして「未来に向けて今、デザイナーがやるべきこと」というテーマのシンポジウムを開かせていただいた。幅広い年齢層の方々が参加してくださり、質疑応答も小1時間掛かるほどだった。終了後にさまざまな方から嬉しいお言葉やお手紙をいただいた。デザインの仕事は、目に見える物だけでなく、こうした言葉でも気持ちを伝えられるのだと実感。同時に、言ったからにはちゃんとそのことを実践し続けないといけないと決心。(くらまさ)

●梅雨真っ只中です。蒸し暑いのはただ暑いよりつらいのですが、夜になるとひんやりしてくるのがなんだか嬉しい。昼間暑い分、得した気分になるのでしょうか。(佐々木)

●今、府中美術館において「純粋なる形象」と題したディーター・ラムスの展覧会が行われている。先々月その開催記念シンポジウムとして武蔵野美術大学でラムス氏のセミナーが行われた。予想に反して会場は満員であった。彼はまさにモダニズムの源流そのものであり、継承者である。そして彼の信念は今の時代に於いて、いささかのブレもないことを確認し、感銘を受けた。
モダニズムが世界的に再評価されていると聞くが、再評価は単なるスタイルの模倣にすぎないのではないか。会場にいた若い学生たちはどう捉えたのであろうか。そのような思いを残しつつコラム「デザインの夢」の執筆を終えさせていただくことにした。仕事が忙しくなってきたこともあるが、何よりも今の自分に言えることはこれがすべてであるという感があり、デザイナーであれば形で語るべきとの思いもある。ラムス氏の足元に遠く及ばないにせよ、世の中に何か新たな形を残すことができたならば、また語るべきことも出てくるかもしれない。その時はまたお付き合い願えればと思う。(芝)

●例年になく慌ただしい6月になってしまった。第1週目のインテリアライフスタイル展では、デザインディレクションを努めた「ASIWAI」シリーズを発表し、第2週目は、JIDAの東日本ブロック総会の段取りと準備。第3週は日芸IDコースの伝統的イベント、軽井沢デザインセミナー。第4週目は富山出張…。毎年欠かさずチェックしていた設計・製造ソリューション展とIVR展には足を運べませんでした。ん〜残念!。(ナカバヤシ)

●7月ですね。今年も半分終了です。早いなあ。2年前の夏はpdweb.jpの立ち上げで奔走していたことを思い出します。おかげさまで、アクセス数はいまだに微増を続けています。絶対数はそれほど多くないものの、アンケートのコメントなどからも意識の高い読者にご愛読いただき感謝しています。投入したい新企画もまだまだあるのですが、読者の皆様にはお伝えし切れていないことばかりで、力不足を痛感しています。長い目で見ていただければ幸いです。さて、もうすぐ「pdwebデザインコンペ2009」の年間賞(スポンサー賞)も告知できる予定です。今年もコンペにぜひご参加くださりますよう、よろしくお願いいたします!(森屋)

▼2009年6月1日
●「pdwebデザインコンペ2009」の募集が始まります。2回目になる今回から、プロダクトデザイナーの磯野梨影さんにも審査に加わっていただくことになりました。個人的には、磯野さんと20年前には同じ職場で机を並べていたことがあるという縁があったりします。さて、今回のコンペにあたり、わたしが最初に考えたタイトルは『君の明るい「マジ(本気)」を見せてくれ!』というものでした。参加する人より先にわたしが「マジ」になったわけです。
わたしは、コンペがだんだんその人(学生・デザイナー)の持っているチカラを判断しにくくなってきているように感じています。テーマが漠然としていてかつ選び方もだんだん複雑になっていて、作る方が自分の考えを素直にカタチにしにくい状態を作っていると思えます。そういう中にあってPdwebコンペでは、直球に真摯に「今あなたが感じていて作りたいと思っているものをそのままぶつけてほしい」のです。このコンペの最大の特色はエントリーしたものが、すべて他の人たちに「見てもらえる」ということにあります。あなたの今をみんなにアピールする絶好の機会であると捉えてもらえればと思います。(審査委員長 秋田道夫)

●マレーシアを訪れる機会があり、首都クアラルンプールに投宿。台北101ができるまで世界一の高さを誇った(現在でもツインタワーとしては世界一の)ペトロナスタワーの41階にある展望ブリッジは、ちょっと意外なことに無料だった。イスラム社会では、富める者はそうでない者に施しを与えることが美徳とされるので、エネルギー分野が本業の親会社は、観光で料金をもらうのは潔しとしていないのかもしれない。首相官邸や各省庁などの首都機能だけを移転したプトラジャヤの街は、近代建築が立ち並ぶが、人はほとんど歩いておらずゴーストタウンのよう。まだ行ったことはないが、ブラジルのブラジリアもこんな雰囲気なのではと思った。(K.O.)

●同業ではないが、昨年春に独立開業した友人から嬉しいニュース。ポルシェケイマンを買ったそうだ。国策支援にあたるような専門職だけに、それなりの苦労もあるようだが、ご褒美としてみると私も嬉しい。先月書いた編集後記のクライスラー、今度はGMが国有化になりそうだ。メディアで景気の悪さを連呼するのは報道の観点から理解できなくもないが、資本主義の原点はお金の流れ。消費縮小がインフレスパイラルを引き起こす。もっと、嬉しいニュースを報道して欲しい。(くらまさ)

●梅雨前の今はバイクには最適な気候ですね。先日、中央道を使って山梨まで行ってきました。数人でのツーリングでは経験がありましたが、1人での高速利用は初めて。いやー、楽しかったです。自分のペースで好きなように走るのも気持ちがいいですね。某PAの健康ミックス(ソフトクリーム)は、いつも以上においしく感じられました。ETCを付けることも検討しましょうかね…。(佐々木)

●インテリアライフスタイル展が6月3日から5日まで、東京ビッグサイトで開催される。富山県高岡市の竹中銅器さんと取組んできた「ASIWAI」という花器を中心にした商品ブランドの2009 collectionを初出展する。デザイナーとして形を提案したのではなく、デザインディレクターとして地域産業の価値について、極力(新しい形は)作らない…という方向性で取りまとめた仕事になりました。皆さんのご意見をお伺いできれば…と思っています。(ナカバヤシ)

●今年も「pdwebデザインコンペ2009」がスタートします。昨年、女性の応募者が多かったことから、今年から審査委員に磯野梨影さんに加わっていただきました。それと応募テーマに「おもちゃ」を追加しました。ますます何でもありのコンペになってきましたが、あくまで明日使えるモノ、「明日のカタチ、生きたカタチを求めて」のコンセプトは変わりません。また協賛スポンサーも現時点で7社にお集まりいただきました。感謝! 業界内での注目度もアップしていますので、今年も皆様からのたくさんのご応募をお待ちしています! (森屋)。


▼2009年5月1日
●今月からスタッフが入って複数で仕事をしています。先日今から15年ほど前に事務所で働いていたOBくんがあそびに来てくれて、当時の「心情」を新しいスタッフに話してくれました。びっくりするぐらい「今と同じ」台詞を当時のわたしが話していたのを聞いて、あまりの自分の「成長のなさ」にも驚いたりしておりました。確実に年齢は15歳取りましたが。(アキタ)

●4月29日〜5月3日まで、大阪のなんばパークスのSOZストアにて開催されるiPhone写真展の共同プロデュースを行っている。シンセサイザーがプログラマブルな楽器であるように、iPhoneはプログラマブルなカメラだ。橋本 雄さん開発によるMonoTaste、ColorTaste、DXP(Double Exposure)の使い手である10数名の作家たちが織りなす、「マルチタッチな写真たち―iPhone+写真アプリ=∞」の詳細は公式サイトで。(K.O.)

●クライスラーの連邦破産法11条適用申請。フィアットが救済支援に乗り出すかも知れない。などのニュースが世界を駆けめぐっている。もしかすると、アメリカ製のフェラーリとか、アルファロメオが生産される? アメ車のデザインにイタリアの風が吹き込まれる? むしろ、後者に深く興味を感じる。たぶん、ダイムラーの時よりもいろいろな意味でわくわく感が出てくるのではないだろうか? 我が国も今年の終わりくらいには景気が緩やかに回復するらしい。1年の1/3が終わった。(くらまさ)

●今年の連休は5日間。どう過ごすのか今のところ決まっていません。地元に帰りたかったけれど、日程が決まるのが遅すぎました…無念。今の時期、地元は海も山もとっても気持ちがいいんです。ああ恋しいなぁ。(佐々木)

●東京郊外に住む知人宅は旧家で広大な敷地があり裏山には竹林がある。この季節になると筍堀が恒例の行事で、今年も友人家族と筍を掘りに行ってきた。昼間から酒が入っていたので少々ふらつきながらも2本掘り起こし、早速焚き火にほり込んだ。採れたての筍でしか出来ない焼筍の味は格別で、毎年花見の後の春の楽しみの1つである。(芝)

●知人のデザイナーに誘われ、純銀粘土「PMC3」にて作品制作をしている。「PMC3」は三菱マテリアルが世界で初めて開発した、焼成後は99.9%の純銀になる素材だ。フリーランスデザイナー、家電や自動車メーカーのインハウスデザイナーだけでなく、イラストレーターやこの素材に手慣れた一般の方等、総勢54名で連休明けの5月7日〜10日まで、青山にて展覧会が開催される。ご興味のある方はこちらを。(ナカバヤシ)

●今年もGWがやってきましたが、溜まってしまった仕事を一気に挽回するチャンスと普通に思っている自分が悲しいです。不況という割には夜の繁華街には人が多いですが、一方で企業さんはどこも厳しい顔をされています。さて、最近読んだ西原理恵子の本の一節に「人が人であることを止めないために、人は働くんだよ」とありました。いい言葉ですね。(森屋)


▼2009年4月1日
●最近嬉しいニュースをいただきました。知り合いの方のお子さんが美術大学の工業デザイン科に入学が決まったそうです。それもふたり。どちらのお家もそれまで工業デザインという仕事に特に関係があったわけではないので、まさしく「時代」として若い人たちに工業デザインが注目されていることかと思います。「光なきところに人は集わない」工業デザインは今輝いています。(アキタ)

●第3世代のiPod shuffle、その小ささと日本語でのVoiceOver機能の完成度に興味があってアップルストアへの入荷日に購入してみた。アーティスト名などで読み違えはあるものの、元々が自分のデータなので、プレイリストまで含めて十分実用的 だ。もう1つ、実機を見てわかったのは、これもどうやらアルミ切削で作られているようであること。サイズのほうはCM風の動画を作ってみたので、ご笑覧あれ。(K.O.)

●桜の花の開花に合わせるように、別れと出会いの卒業・入学シーズン。涙と希望が混在する季節だ。卒業式・謝恩会、もう一生会わないかもしれない人たちがその中にいるのかと思うと、毎年のことだが、人の縁(えにし)の不思議さを思う。新しい何かに出会えるかと、書店をゆっくり散策してみた。遅ればせながら直木賞作品の「悼む人」を手に取る。繰り返しの営みの中に、少しでも生きてきたという証を、今生に残すことができる仕事に就いているということへ、ただただ感謝したい。(くらまさ)

●ニュースで「お花見に行かれる方も…」とよく耳にする時期になりましたが、そういう余裕もなく日々が過ぎています。それでも、ふと上を見ると桜の枝には花が少しずつ咲き始めていて、少しだけ気がゆるむような、穏やかな気持ちになります。桜が本当に満開になれば、その間はいつでも、そんなふうにいられるのかもしれません。(佐々木)

●擁壁の上に建つ我が家のその擁壁と前の緑地公園の間に猫の額ほどの我が家の土地がある。今まで何の利用価値もなく雑草が生えるのみだったその土地を耕し畑にした。去年の10月ごろ、試しにいろいろ種を蒔いてみたのだが、季節外れのわりに意外と収穫できてしまったのに気を良くして、本格的な畑作りとなったわけであるが。歳のせいか土いじりも意外と面白いことを再発見する。しかし慣れない仕事で体は音を上げている。(芝)

●4月から、pdwebで新連載「デジタルツールはじめの一歩」が スタートします。その中の「SolidWorks編」を私が担当することになりました。デザイナーにとって、3D CADをデジタルツールとすることは、目的達成のための今日的な手段として確立してきましたが、使う人の能力を超えない…のも道具たる所以で、デジタルツールも同様です。「今年こそは3D CADを!」と思われている皆さんへ向けてのヒントになれば…と思ってます。(ナカバヤシ)

●デザインケータイについて考えてみた。ここ1年、INFOBAR 2やamadana以外で著名デザイナーによる新モデルはあっただろうか? 少なくとも強烈な印象を残した携帯電話は記憶にない。これはデザインケータイの終焉ではなく、すべての携帯電話がデザインから逃れられなくなったことを意味しているのではないか。それとiPhoneは「機能がカタチを決定する」という観点においては携帯電話ではないと思う。あれはたぶん別の何かの卵なんじゃないだろうか?(森屋)


▼2009年3月2日
●先日、仕事先の人と打ち合わせしたとき、わたしは何度も「リアル」という言葉を口にしました。天気になぞらえると「晴れ」や「雨」を讃えたり苦手を表明したりする人はいるけれど、「くもり」を良く言う人も悪く言う人もあまり聞いたことがない。 デザインも自分の「現実」のことはさておいて内心『家へ持って帰っては使えない』ものを会議では『こうじゃなくっちゃ』と言ったりします。その「間」にこそ製品の「リアル」があるんじゃないか。そんな感じのお話です。「リアル」とは「生々しい」とも違いますよ。(アキタ)

●仕事とプライベート合わせて韓国行き6度目にして、清渓川(チェンゲチョン)の始点から終点まで歩いてきた。ソウル市内の中心部を流れる全長5.84kmの清流は、李明博大統領がソウル市長時代に、2年3カ月かけて高架道路を撤去し、汚染され暗渠化されていた川を復活させたもの。前回の訪問時に、その始点と途中で撮影したGigapanパノラマは、ここから見ることができる。明洞で偽ブランド品を買いあさる日本人観光客は、この偉業をこそ知るべきだ。(K.O.)

●先日、愛車のアルファがキリ番を迎えた、111,111km。メジャーなトラブルもなく、よく走ってくれている。最近のイタ車は本当に丈夫になったと思っていた。ところが主治医によると、同じ年式のモノを診ていたけれど、それはいつもトラブルっていたらしい。やはり品質のムラということでは、信頼性が薄のだろうか? そう言えば、ブレーキライニングやディスクは交換しているが、クラッチに関して何もしていない。消耗品だけにどこまでもつのだろうか?(くらまさ)

●2月はもともと日数が少ないのに、やることがたくさんあってあっという間に過ぎていきました。充実した日々であれば、それもいいですね。今月はどんな月になるのでしょう。久々の晴れた空に幸先の良さを感じる3月の始まりです。(佐々木)

●自宅が緑地公園に面しているのでこの季節になるといろいろな野鳥がしきりにやってくる。最近ではよく子鷺が我が家のバルコニーで羽休めをしている。早朝にはガビチョウがやかましく鳴いている。けたたましい泣き声だがあまり群れていないので許せる。だが、そろそろやって来る鶯にはいつも参る。朝5時ごろから大群で鳴き競い合うものだからたまらない。誰に話しても「自慢ですか」と言われ、この悩みは理解してもらえない。(芝)

●先日たまたま見ていた「タモリ倶楽部」のテーマは「国分寺崖線」。武蔵村山辺りから世田谷の等々力を通り、大田区まで続く「崖」の話。「坂」に詳しいタモさんは、当然「崖」にも詳しいし、地形の成り立ちについての知識も豊富なようだった。「崖」を見ながら思うことは、「以前はどんな情景、暮らしだったのか…」と想像することだと言う。暖かくなってくる春先…自宅からはそう遠くないので、歩いてみるにはいいコースかも。(ナカバヤシ)

●最近の新製品はグラフィックに頼りすぎてはいないだろうか? 特に携帯電話やノートPCをみると、カバーや天板にデコラティブなデザインが施されている製品が目立つ。その傾向をすべて否定をする気はないが、プロダクトデザインにおいて一番そこが目立つことには違和感を感じている。クルマが売れない、地デジTVが売れない、ケータイが売れない…。機能は成熟し形も完成したモノばかりで、スキ間はすべて埋まってしまったのだろうか。こんな時代だからこそ、この閉塞感をブレークスルーする製品の登場に期待できるのかもしれない。例えば電気自動車などは、基本的なカタチに落ち着くまで、さまざまなデザインのアプローチがありそうだ。(森屋)


▼2009年2月1日
●出会いの数だけデザインがある。なんだか歌の文句みたいですが。人と素材と条件と世間の状況。そういう事ごとのブレンドで何が生まれるかを考えるのがデザイナーのように思います。それはあたかも「カクテル」のようです。そういいながらも、いろんな色を混ぜてもいつも「無色」なカクテルばかりを目指しているところがわたしの「色」なのかもしれません。(アキタ)

●遅ればせながら、旭山動物園に行く機会があった。敷地が動物園としては狭く、丘の斜面に広がり、冬は雪に閉ざされるなど、普通ではマイナスとしか思えない立地条件を、見事にプラスへと転じている。また、施設の基本部分は30〜40年前から変わっていないとのことで、最小限の改築や構造物の付加、そして動物の習性を活かした見せ方のアイデアによって、現在の人気を作りだしたことになる。昨今の経済状況下では、その意味でプロダクトデザインのヒントにもなりそうな、魅力溢れる動物園だった。(K.O.)

●毎日というわけではないけれど、朝に時々寄るオフィス近くのマクドナルドでのこと。その時間帯によく見かける店員から、「いつも、ありがとうございます」と初めて言われた。実家が商売をやっていたから分かるが、接客業の場合、店員と客の距離は、客からは1対1だけど、店員からは1対多。つまり、仕事のできる店員ほど客の顔を覚えている。それもあってか、笑顔が気持ちの良い店員だけに、接客マニュアルにない一言が妙に嬉しかった。(くらまさ)

●日頃いろいろな方とメールのやり取りをしています。今日、仕事以外のことも少し書いてくださる方から、飼われている犬の写真が届きました。写真の中の眠そうな顔も、写真を送ってくださった行為自体もとても嬉しい。PCの壁紙にさせてもらおうかと考え中です。(佐々木)

●最近、電子タバコというものが世の中でひそかに話題になっているらしい。少し前に何気なく購入し、意外と良かったので別のメーカーのものを買おうかと思ったら、どれも品切れ状態である。バッテリーを内蔵していて、吸うと先端のLEDが赤く光り、煙も出て、ものによってはちゃんとタバコの味がする。ニコチンもタールも0で、煙の正体は水蒸気で、周りに匂いも撒き散らさないので、禁煙エリアでも使用して良いらしいが、問題はどう見てもタバコを吸っているようにしか見えないところである。(芝)

●昨年秋から頻繁になった富山出張の行き先は高岡市。初めて仕事で高岡市を訪れたのは、フリーランスになる以前だったので、かれこれ15年程前になる。その頃はまだ賑やかだった駅前も、今では郊外型の商業施設へ出向く人が多いため、少々寂しい佇まいとなってしまっているが、銅器の町としての栄えた歴史と技術は今も市内の各地で生きている。デザインに対しても積極的な姿勢は、総合デザインセンターの活動等にも現われている。高岡の地域資源と現代のマーケットの橋渡しから始まったプロジェクトは、開町400年を向える今年の6月に発表できそうだ。(ナカバヤシ)

●今回は2009年1月の読者アンケートにご記入いただいたコメントに対して、いくつかお答えしたいと思います。(森屋)

○プロダクトデザインを学ぶ学生には実際の仕事の様子などが分かりとても勉強になります。また、デザイナーだけでなく、メーカーの担当者のお話などは一般のデザイン雑誌にはあまり書かれることがないのでそれも刺激的だなと思い読んでいます(21歳)。
−−ありがとうございます。インハウスデザイナーや企画担当の方々のお話の内容は、日本のみならず世界においても最先端だと思います。インタビュー記事は今後とも充実させていきたいと思います。

○日本語での情報は貴重なので、これからも継続して運営お願いします(40歳)。
−−ありがとうございます。創刊時には英語サイトも併設して世界に発信をと構想しましたが、まだ野望の段階です。

○ソフトのチュートリアルが少ないと思います。個人的には、RhinocerosとFlamingoのテクニックを教えてほしい(34歳)。
−−ありがとうございます。春以降にテクニック系記事の新連載を数本計画しています。お待ちください。

○もう少し記事の重要度による差別化をしてくれた方が、ぐっと読みやすくなると思います。開始当初に落ち着いた体裁のままの現状に満足せずどんどん生まれ変わっていってほしいです(30歳)。
○サイトの構成と、背景色、文字色の関係でなのか、少し読みずらく感じます。特に薄い色の文字の場合は背景色を濃い目にするなど、していただけると嬉しいです(34歳)。
○更新情報(NEWS)などをぱっと見ただけで分かるようなWebデザインが理想(22歳)。
−−ありがとうございます。デザイン面の強化もできるところから行っていきます。フォントサイズをもう少し大きくという声も少なくありませんでした。

○どの記事が更新されたのかが分かりにくいと思います。更新したものとしていないものが混在しないように配置していただけると見やすいと思います。また、記事の内容がビッグカンパニーのプロダクトに偏っていると感じます。社会情勢などを考えると、地方や途上国にもアンテナを張ってほしいです。
御社の記事の内容が、プロダクトデザインに的を「絞っている」のではなく、プロダクトデザインの世界が「狭く押し込められている」ような印象を受けます。消費社会の進路を模索、転換していこうとしている環境の中で、プロダクトデザインという旗振り役にもなれる存在が、御社の記事のラインナップでは、依然として物欲を駆り立てるマーケティング手法の一つとして見えてしまいます。消費社会の元凶としてプロダクトデザインが捉えられつつある沈み始めた船の上で、いまだに船長の威厳を美しく披露している印象です。半世紀前のデザインと昨今のデザインの文化への寄与はどうなのか、先進国と途上国の偏重、飢餓や災害にプロダクトデザインはどのように機能しているのか、資源の採掘と廃棄行為に対して、作ることと作らないことの折り合いをどのようにつけるのか、過去に生み出された美しいプロダクトを今後どのように活かしていくのか。プロダクトデザインの記事は問題山積だと思います。そして今後の役割も大きいと思います(30歳)。
−−ありがとうございます。pdwebのメディアとしての役割を再考させられるご指摘です。まずアンテナを広く張れていないのは、pdwebの体力的な問題です。現実的な解決法としては、例えば地場産業の皆様からのニュースリリースや情報提供などを改めてお願いしたいと思います。このメールをご利用ください。また後半のご意見に関しては、pdwebは常に「さまざまな視点からの考える種」を掲載する媒体として機能していきたいと思っています。

以上、ご意見ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。最後に現在のpdweb.jpのアクセス数と読者層をまとめておきます。

○アクセス数(月間平均):250,000 pv/45,000 visit/15,000 uu
○読者職種:プロダクトデザイナー(インハウス、独立系)55%、学生21%、モデラーおよびエンジニア15%、営業企画系9%
○年齢層:10代2%、20代50%、30代32%、40代以上16%
(pdweb読者アンケートより:サンプル数128)。


▼2009年1月1日
●デザイナーにとって情報は大切な「糧」のひとつです。このpdwebというサイトはプロダクトデザインに関わるものには唯一と言っていい程、重要な情報源ではないかと思っています。第1回目のコンペや新年に掲載予定の若手デザイナーの紹介等、あたらしい時代を担う人達の存在をまたここから知ることになるのだと思います。来年は「がらり」とデザインの世界が変わるように感じています。(アキタ)

●ここしばらく、モバイル分野では既存製品の改良や洗練が中心で、個人的にはある種の停滞感も感じていた。しかし、2008年は、iPhone 3Gの日本発売をはじめ、後半にはPomera、XIAO、ポケットプロジェクターなど、新ジャンル・新発想のプロダクトのリリースが集中し、それぞれに存在感を示した年だった。景気の低迷が、こうした新たなモバイル製品の芽を摘んでしまわないことを切に願っている。(K.O.)

●オフィスを代官山から人形町に移転して、はや1年が経とうとしている。引っ越しの時にあわてて荷造りをして、そのまま運んだ段ボールの山。年末の掃除の時に整理を兼ねて開けてみると、出てくる出てくる、いらない書類や資料。結局、ほとんどが棄てることになった。こうしたことは、誰にでもあることかとは思うが、普段から整理整頓をしておかないといけないと、何度思ったことか。と、そのことをまた思いだしてしまった。今年もまた新年の抱負にしよう。(くらまさ)

●12月はあまりにもあっという間で、もう年末かと驚いています。気温も寒くなったり暖かくなったりで、冬の深まりに気がつかなかったのかもしれません。帰省で年末年始を味わってきます。(佐々木)

●早いものでSHIFTを設立して2期目の決算が迫っている。世界恐慌や金融危機が叫ばれる世の中であるが、我々が多く手がける医療の世界はあまり影響がなく、どうにかこうにか期末を迎えられそうである。しかし、「来年はどうか」と聞かれるとなんとも言えない。デザインを生業としている限り安定などありえない。それがいやならとっくに辞めていただろう。それを補って余りある面白さがあるから辞められない。(芝)

●私が編集長を勤め、2008年4月から100部限定で作っている、文章や絵、写真のプロによる手帳型月刊同人誌「懐中雑誌ぱなし」。この年末から300部へ部数を増やし、広告も掲載して本格的な雑誌への一歩を踏み出した。見開き単位で様々な実験を行いつつ、普通に誰もが楽しめる歳時記的な雑誌でありスケジュール帳でもある、というアイデアがようやく形になってきて、商品として胸を張って出せるようになった。興味がおありの方は、http://8012.teacup.com/tabinote/shop/01_01_012/まで。(納富)

●2008年は、プロダクトデザイン界での認知も広がり、またデザインコンペの成功などpdwebにとって良い年になりました。ご愛読いただいている読者の皆様、そしてクライアント各社様に深く感謝いたします。2009年もWeb唯一のプロダクトデザイン専門メディアとして、インタビューやテクニック、コラムなどコンテンツの益々の充実を目指していきます。またデザインコンペをはじめ、物販、セミナーなどさまざまな展開も一歩ずつ実現していきたいと思います。2009年もよろしくお願いいたします。それと、読者アンケートを1/12まで受け付けております。読者の声が作り手にとっての何よりの励みとなります。正月休みにぜひご回答願います! (森屋)


▼2008年までの編集後記へ




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