┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第9号・・・2010/12/27       編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第9号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:ギョーカイに一言 第9回:川崎和男氏 ●上海的モノ生活 第3回:これ1枚でどこへでも ●編集後記 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:ギョーカイに一言 第9回:川崎和男氏 知的所有権での意匠権を熟知するべき 意匠はデザインだろうか。 デザインは意匠か。 意匠という日本語とデザインの関係。 そして、デザインによる「意匠権」について。 2010年の3月に早稲田大で、文理融合での知財権・意匠権について講演をしま した(図1)。そして、この講演記録づくりはかなり大変でした。しかし、私 は改めて、「意匠とデザインの距離感」と「意匠権がデザイナーという職能権 利」であることを再確認することができました。この報告をしておきたいと思 います。 さて、デザイナーにとって「知的所有権」は職能権利であることです。特に、 「意匠権」については「知的財産所有権」としてもっともっと熟知すべきだと いう思いを私は強く意識しています。だから、デザイナーの皆さんにもこの認 識を共有していただきたいのです。 知的財産については、1967年に「世界知的所有機関」設立条約が生まれ、日本 では、平成14年に「知的財産基本法」が制定されたというほど、きわめて最近 の法的整備であり、デザイナーというプロフェッショナルの常識にするべき事 項だと強調しておきます。 とりわけ、デザイナーにとって、「意匠権」は職能権利である創造活動の保護 保全そして社会的な職能の存在性を明確にしてくれます。 ところが、「知的所有権」の中で、「意匠権」は出願・申請・審査・許認可と いう手続きがあるために、年々減少しています。ということは、デザイン・デ ザイナーへの創造活動を保全しようという社会的な認識も減少しているという ことです。これは、デザインへの期待感、「意匠権」自体が知的所有権である ということさえまったく認識されていないことにもなります。 私が関わったのは、「文と理の狭間からの飛翔・デザインの本質と法的保護の 未来を探る」というもので、『知的年報21010』の221〜237ページを是非とも 読んでいただきたいと思います。 そして、私は、この「意匠権」について、「アプロプリエーション=盗用」か ら「かわいさ」とか昨今のデザイン傾向での脆弱性と危険性を指摘しています。 『知的年報2010』を読破していただきたいと思っています。それは、デザイン という職能力を強化する最適な方法だと確信しているからです。 ▽図1 http://pdweb.jp/mailmag/no09_01.jpg *『知的年報2010』商事法務・出版 ISBN978-4-7857-7108-9 デザインディレクター 大阪大学大学院・教授 川崎和男 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ 新製品、各種セミナー/イベントの告知や集客などに、ご活用いただけます。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●上海的モノ生活 第3回 これ1枚でどこへでも 稲吉実菜子/フリーライター 地下鉄、タクシー、バスにはじまり、自転車や原付はもちろん、果てはリヤカ ー付き自転車まで、上海で見かける乗り物は実にバラエティ豊か。快適な地下 鉄を降りて地上に上がるとそこには大八車を押している人が! という光景に も驚かなくなりました。ということで今回は上海で公共の乗り物を利用すると きに欠かせない「交通カード」について。 ○使い勝手は申し分なし 中国に来て感心したことの1つがICカードの普及が進んでいることだった。た とえば、NYではいとも簡単にスペアを作れてしまいそうな鍵で毎日自宅のドア をガチャガチャと開け閉めしていたのだが、こちらではカード状の鍵をノブに かざすだけ。ヨガスタジオのロッカーでさえもIC型のキーだった。 そんなICモノのなかでも毎日お世話になっているのが「交通カード」だ。つま り、日本でいう「PASMO」「Suica」のことだが、使い勝手の良さはそれ以上に 感じている。 まず、地下鉄、タクシー、バスと種類を問わずにどこでも利用可能な点が一番 の魅力で、しかも、「PASMO」「Suica」より薄型。まさに、これ1枚を持って いればどこへでも行けてしまう。 上海の地下鉄は初乗りが3元(約38円)なうえに、乗り換え時に日本のように 再度初乗り料金が発生することがなく総距離に応じて料金が決まるので、カー ドに100元も入れておけば相当の安心感がある。また額さえ足りれば光熱費な どの支払いにも使えるなど、使用可能な場所は交通機関に限らない。 ちなみに渡海当初、タクシーの支払い時に「現金、カード?」と聞かれてすっ かりクレジットカードだと勘違いしていたが、実はこの「交通カード」のこと で、逆にクレジットカードは使えないのである。 ○読み取り能力は良すぎるほど? しかもこの「交通カード」、やたらと感度が良いようでカードケースから出さ なくていいのはもちろんのこと、バッグに入れたままでも読み取ってくれる。 また、改札機に取り付けられた読み取り装置も日本より大きいのでより使いや すく感じる。 ただ、日本で「しっかりタッチ!」みたいな広告を目にしていた私はついつい 上海でも日本式にタッチをしていたら、なんとカードが機能停止状態になり有 人窓口に行く羽目に。どうやらパッとかざすくらいがちょうどよいらしい。 なんでも、この「交通カード」は1999年末の導入以来あっという間に普及した そうで、今では一度限りの乗車も昔ながらの紙の切符ではなく同じくカード型 の乗車券が発券される。こちらは降車時にカードを改札機に挿入するとそのま ま回収され、リサイクルされるようなので環境的にも合理的なシステムとなっ ている。 ○デザイン面は向上の余地アリ? と、実用面での満足度は高いのだが、いかんせんデザインが地味なのが難点。 稲妻を彷彿とさせるカードのデザインは地下鉄の快適さをイメージしたものだ と察せられるが、やはり「PASMO」「Suica」の方がデザイン性は数段高く感じ る。たしかに定期入れからもバッグからも取り出さずに済むとはいえ毎日数回 は使うだけに、見て楽しくなるようなデザインやキャラクターがあったら言う ことないのにと残念だ。 ちなみに、現在は写真の一般的なバージョンに加えて、万博のオリジナルや干 支、クリスマスなど複数のバージョンがあるが、どれも改善の余地アリという ところ。ただ、すごい勢いで発展と変化を続けている上海のことだから、ホテ ルやレストランのインテリアだけでなく、こうした日常使いのモノにまでユー ザーの使い勝手や心地良さを意識したデザインが行き渡るのもそう遠くないの ではないかと密かに期待している。 ▽写真 http://pdweb.jp/mailmag/no09_02.jpg 一般的なタイプの交通カード。実用第一で現に使い勝手も良いのだから それ以上は望まないのだけど。。。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 ○今年ももうすぐ大晦日。皆さんも2011年に向けての準備に公私ともに忙しい 日々を送られていると思います。今年は、政治と金の問題、尖閣諸島沖での中 国漁船衝突事件、漫画児童ポルノ条例改正案可決などいろいろありました。そ れらに対する対応にも賛否両論がありました。個人的には価値観の多様性と普 遍的なモラルの関係に関して考えさせられました。では良いお年を。来年もよ ろしくお願いいたします。(M) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.09 2010年12月27日発行 2,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛