┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第6号・・・2010/09/27      編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第6号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:ギョーカイに一言 第6回:西山浩平氏 ●「デザイナーズFILE 2011」のご案内 ●「pdwebデザインコンペ2010」のご案内 ●アンケート&読者プレゼントについて ●編集後記 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:ギョーカイに一言 第6回:西山浩平氏 デザイン使用権を買い取る? 「買い取ってほしいデザイン資産があるのだけれど」という相談事を先日受け た。その話は知人の投資家のところにまず持ち込まれ、彼のところでは案件と して小さすぎるので、私のところに回ってきたという経緯だ。結果としてその デザインには投資をしないことにしたが、こういう案件もあり得るのだなあと 思った。 持ち込まれたそのデザインはソファーのシリーズに関するものであった。デザ インの持ち主は、ソファーが商品化されたものの、少量しか売れないため、将 来の小額のロイヤリティを受け取る権利をある程度まとまった金額で現金で買 い取ってもらえないかと考えたようだ。 現金が必要な場合、将来の受け取り権を現金で買い取ってもらうという考えは 理論上有効だと考えたし、当然、掘り出し物であれば大変関心があるので、ま ずは、詳しい話を聞いてみた。話を聞いてみると金額があまりにも小さいのと 点数があまりにも少なかったので管理も何かと面倒だと思い今回は、投資を見 送らせていただいたが、お断りした後でも正直、後ろ髪を引かれる思いをした。 個人的にもロイヤリティはなじみのある考え方であるし、そのマネジメントに はそれなりのノウハウを持っているチームにも恵まれた。知的資産を専門とす る弁護士と弁理士とライセンスの管理に長けたチームの存在は大きい。会社を 始めて13年たつが、その間にロイヤリティ契約は順調に増えてきた。そしてそ の結果、受取額は増えてきているのは、本当にクライアントとパートナーに恵 まれたという事実以外の何者でもない。まことにありがたいことだし、心から 感謝したい。 長年にわたって関係を築いていきたいクライアント企業からはロイヤリティ契 約で仕事をさせていただいている。そして、彼らの売り上げに応じた報酬を受 けられるということが自信にもなっている。また同様に長期にわたって一緒に 仕事をしていきたいデザイナーともロイヤリティ契約で仕事をしているが、困 ったときも問題の共有がしやすい。10年間にわたってロイヤリティを支払い続 けられているというのは、いい仕事を紹介できたという誇りにもつながってい る。 しかし他人が持っているデザインを自分がかわりに運用をするという考えは、 真剣に検討したことがなかった。そもそも先日のようにデザインを売却したい と考えるデザイナーがどれぐらいいるのだろうか? 可能性は感じるが、どの くらい売り手がいるのか分からない。しかし品質の高いデザイン資産が十分に 活用されずに休眠しているなら、こんなにもったいない話はない。なぜデザイ ン資産の投資というはあまり聞かれないのだろう? よく考えてみると、通常 の投資と違ったいろいろなリスクが潜んでいるかもしれない。 契約の受取人の名義を書き換えて、銀行口座にロイヤリティが払い込まれるの を待っているだけならよいが、それだけではすまないのだろう。時代に合わせ て新しい技術や素材を取り込んで、時代に合ったものにライセンスしているデ ザインをアップデートしていく作業は不可欠である。つまり不動産でいうとこ ろの管理業務だ。メンテナンスフリーというわけにはいかないだろう。 不動産の場合は家賃収入が永続的に入ってくるが、デザインの場合は商品が製 造中止になってロイヤリティがもらえなくなる可能性も高い。投資案件として 寿命が短いというのもまた、投資が行われない理由の1つに挙げられるのだろ う。そして、おそらく最も大きな理由は、成功事例が少ないということにつき るだろう。過去にデザインを投資案件として取引させた事例も聞いたことがな く、ノウハウもなければ売り手がすぐに見つかるわけでもないので、企業のM& Aや不動産を手がける投資家としては扱うのに二の足を踏んでしまうのだろう。 しかし事例が知られていないだけが理由なら、実は、デザイン資産投資の潜在 市場はあるのかもしれない。市場規模が不動産市場のように大きくはなること はないと思うが、少数のプロの投資家が、存在を許される規模ぐらいにはなる かもしれない。 ざっと粗い試算をしてみると、国内に40万社以上最終消費財を作ることができ る企業があると聞く。仮に1社当たり、平均100商品があったとして、仮にその 10%がロイヤリティ契約になれば、デザイナーには400万契約機会があるはず だ。国内の年間の消費者による末端消費金額は約135兆円あるが、ロイヤリティ が上代の1%あったとするとその潜在市場が約13.5兆円、実際ロイヤリティ契約 になっている商品も1%だとすると1,300億円近い市場があるかもしれない。こ れは大変楽観的な数字で実際はもっと小さい市場だとは思うが、海外も含める とこのぐらいにはなるかもしれない。 市場は、売り手と買い手の双方が存在して初めて成り立つ。デザイン資産を買 いたいという投資家が現れても、デザイナーが売りたいと思わなければ、当然 取引は成立しない。しかし双方とも、もしお互いの存在を知らないというだけ で取引の機会を逃しているのだとすれば、情報交換を始めることでお互いにと って、メリットのあることが起こるのでないだろうか? デザイン業界にもま だまだ明るいイノベーションが起こる余地があると思わせてくれた案件が僕の ところに回ってきたことを感謝したい。 西山浩平 エレファントデザイン株式会社 代表取締役 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ 新製品、各種セミナー/イベントの告知や集客などに、ご活用いただけます。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●「デザイナーズFILE 2011」のご案内 省略しました。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●「pdwebデザインコンペ2010」のご案内 省略しました。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●アンケート&読者プレゼントについて 省略しました。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 ○USBメモリを買いました。量販店にはさまざまなデザインのUSBメモリが並べ られていて、こんなにあるのかとびっくりしました。いかにもオフィス仕様の タイプから、キャラクターもの、キラキラな女子モデルなどなど。選択に困り ましたが、結局ピンクのシンプルなタイプにしました。(A) ○急に思い立っていつも持ち歩ける個人/仕事両用のデジタルカメラを購入。 買う前に想定していたキーワードは、「コンデジ以上マイクロフォーサーズ未 満」、「ボケ味あり」、「広角側24ミリ前後のズーム」。ちゃんとあるもので すね、希望のモデルが。デザインも気に入っています。ああそうか「まず機能 でふるいに掛けて、残った候補からデザインで選択する」。私の購入方法はた いていこんな感じです。最近買った財布やバッグもそうでした。はじめにデザ インありきでないことに気付きました。スイマセン!(M) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.06 2010年9月27日発行 2,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛