product design WEB Design Competition 2008  
 
 pdwebデザインコンペ2008大賞発表! 明日のカタチ、生きたカタチを求めて
 
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  受賞者からのコメント

■大賞
南 政宏・・・No.57「Source」

この度は、このような素晴らしい賞をいただきましてありがとうございます。よく知らずに応募したのですが、全作品と作者の名前まで公開され、通常の審査とは違い、審査する側もたいへんであったのではないかと察します。
昔から水を上手にコントロールしてきた日本人。私の住んでいる近くの湖は、近年やや汚れてしまいましたが、そこに注ぐダムのない川は昔のままの清流を保っています。子供の手を洗いに洗面に連れて行くと、楽しそうに水を触る様を見て、水に触れることにもはや何の感動も覚えない自分に気づかされます。蛇口をひねればたちまち出てくる上水道。そんな手軽になってしまった水にも、水のありがたさや流れる美しさを表現できないかと思いました。デザインはものを便利にするだけではなく、環境に対峙する心のあり方を変える力もあると思います。

■U22賞
西村加奈・・・No.63「WATAGE」、No.64「TOMARIGI」

年齢オーバーにもかかわらずこのような賞を受賞することができ、大変うれしく思います。この作品は実は2年前に卒業制作として作った作品であり、自分としても、苦労してモデルも作り、思いのこもった作品でもありました。このコンペで作品を掘り出して見直し、コメントもいただけたことで、良かった点、悪かった点を再認識できたと感じます。今年で学生生活も最後になり、最後に学生賞をいただけたことは次の目標につながったのではないかと思います。これからも自分らしい作品を作っていけたらと思います。ありがとうございました。

■優秀賞
○ソリッドワークス・ジャパン/日本HP賞(一般部門優秀賞)
那須雅人・・・No.36「TOWEL MAN」

NEW FORM FOLLOWS NEW FUNCTION. ルイス・サリヴァンの有名な標語を引用して考えた、私なりの合言葉です。
新しい形状は、目を引きます。でもそれだけでは駄目です。その後に“納得”がないと消費者のお財布は緩みません。新しい機能・アイデアが、納得につながると私は考えています。もちろん新しい機能・アイデアがあれば、それは新しい形状にもつながります。今の進んだ消費者は商品そのものというよりも、そこに込められたアイデアとそこから生まれた形を買うというようにだんだん変わってきていると思います。
芝 幹夫氏の“論理性と感性の一致”というご評価に対しては、“NEW FORM FOLLOWS NEW FUNCTION.”という私の基本概念が通じたのかと思っています。この受賞を励みに今後も精進していきたいと思います。今回はありがとうございました。

○ソリッドワークス・ジャパン/日本HP賞(学生部門優秀賞)
赤間康弘・・・No.117「Triage camera」

この度は、栄誉ある賞をいただきまして、深く感謝申し上げます。
Triage cameraは、世界中の救急医療や災害医療等の課題に対して、デザインで何ができるかということを提案しました。多くの傷病者が発生した際に活用され、医療の精度の向上を図り、多くの人命が救われることを願うものです。
私は、デザインというものを問題を解決するための創造的で革新的な手段だと考えています。それは、世界に山積するあらゆる問題を解決するための手段にも成り得ると信じています。現在、地球上で経済ピラミッドの底辺に生活する貧しい人々は世界人口の60%である40億人にも上り、1日2ドルにも満たない額で暮らしており、日常生活には貧困に伴う問題が山積しています。確率論的にいっても私達は貧困層に生まれる可能性が大いにあったと考えると私は何かしなければと思うのです。私はこれらの問題に対してデザインで何ができるのか考えていこうと決意しています。

○アプリクラフト賞および日本SGI賞
小林達也・・・No.32「karrat」

まず、このような賞を入選含め、3つもいただくことができ非常に嬉しく思います。
新しいメディアでのコンペらしい「新しいコンペのスタイル」が非常に斬新でした。さまざまな人のデザインに触れることができる機会を与えてもらい、応募側としても新しい発見がありました。
私の作品についてですが、「karrat」は、日々の生活で誰もが感じる「暗さに灯りがともりホッとする気持ち」を傘立てと融合し生まれたデザインです。スタイリング・構造はご指摘の通りまだまだブラッシュアップによる新たな可能性があると思います。人の気持ちと行為をつなげる形をこれからもデザインしていきたいです。学生生活最後の年に、最高の勉強になりました。審査員の方々ならびに編集部の方々、お疲れ様でした。今後益々、このコンペが盛り上がることを期待しております。

○ワコム賞
森分優太・・・No.110「PIN no KI」

この度は、栄誉あるワコム賞をいただきまして、ありがとうございます。未熟ながら私がデザインする上でのポリシーは、「五感を研ぎ澄まして、何気ない生活の中から問題点を導き出し、自分のデザインカラーで解決していく」。その考えの下で生まれたこの作品「PIN no KI」は私がデザインした作品の中でもお気に入りの1つです。製作過程では、デザインする上でピンクッションという生活面での用途の輪郭を確立したかったという意図がありました。「身近なものだからこそ、よりよいデザインであってほしい」というユーザー側の願いを叶えられるデザイナーになれるように、この受賞を励みに今後も一心不乱にデザイン道に精進していきたいと思います。


 
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