┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥       pdwebメールマガジン第53号・・・2014/8/25       編集制作:pdweb.jp編集部 http://pdweb.jp ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ● pdwebメールマガジン第53号 目次 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第29回:野口大輔/工業デザイナー ●pdwebデザインコンペ2014のお知らせ 終了のため削除しました。 ●編集長のミニコラム ●Kindle書籍「女子デザイナーの歩き方」発売中! ●編集後記 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●リレーコラム:若手デザイナーの眼差し 第29回:野口大輔/工業デザイナー ○自己紹介 はじめまして、野口大輔と申します。1983年岐阜生まれ。2006年名古屋市立大 学芸術工学部を卒業。インハウスデザイナーを経て、2013年に株式会社COMULA を設立いたしました。地元岐阜をベースに工業デザイナーとして活動していま す。 ○ふくらはぎは第二の心臓 会社名にしているCOMULAはふくらはぎの別名である「腓」から来ています。 こむら返りのこむらです。ふくらはぎは別名「第二の心臓」と言われており、 足の血液を上に上げる機能があります。心臓をフォローする機能をプロジェク トの中での、デザイナーが果たす役割に重ねました。プロジェクトの主役はク ライアントです。デザイナーの名前が全面に出ることがいいとは思いません。 クライアントをフォローする立場がデザイナーであると考えています。 COMULAの業務としてはデザイン提案をするだけでなく、加工できる工場を探し て、条件を交渉し、製造の管理も行っています。場合によっては弊社で製造委 託という形で製品を作り、納品するケースもあります。クライアントによって さまざまな形でモノ作りをフォローする、それがCOMULAの仕事です。 ○岐阜で働くということ インハウス時代は、浜松や名古屋の会社で働いていました。独立するにあたり、 選んだのが生まれ育った岐阜だったというだけで、岐阜じゃなきゃいけないと いう思いはありませんでした。 いざ、活動を始めて気づいたのが岐阜という土地の面白さです。金属加工、樹 脂成形、木工、窯業、紙製品…あらゆる工業製品の工場が一県に集まっていま す。大企業が少なく、個人や家族経営のように大きくない規模で、ものを作っ ている企業さんがたくさんあります。 仕事柄、加工できる工場を探すことがよくありますが、大抵の場合岐阜県内で 見つかります。これは仕事を始めてみて気づいた岐阜の新たな一面でした。 ○製造と販売の言葉を翻訳する ここ数年で、モノ作りの風景が変わってきたように感じます。ものを作りたい! と声を上げる人たちに変化が出てきました。今までは製造拠点や、つくる技術 をもっている会社が、メーカーとなり製品の開発をしていましたが、近頃は販 売をしている会社からモノ作りをしたいと話をいただく機会が増えてきました。 弊社がすべての製品デザインを担当しているSQUAIR(http://www.squair.me/) も、もともとはECでTシャツを売っている会社が立ち上げたブランドです。 作りたいものもあって、売り方も分かるし、売る場所もある。売れる見込みも あるんだけど、作り方が分からない。こういった相談を受けます。 こういう技術があるんだけど、なにか使えないかという話はよく聞きますが、 売れるところまで持っていくのはほんとうに難しい。商品開発からやっていく と販売が開始して、事業として一番大事な販路拡大を目指すころには息切れし てしまっているパターンもよくあります。 作り手は往々にして売ることが苦手です。しかし、逆の悩みを持つ人もいる。 売り方は分かるけど、作り方が分からない、製造業とはまったく逆の悩みを持 った人たちですから、引き合わせればすぐにものが生まれそうですが、そこが 面白いところで話し合いが微妙に食い違うことがよくあります。そしてその食 い違いが決定的だったりする。工業デザイナーは作り手に近い職種ですが、販 売の話も分かります。なので、間に立って、食い違う点を埋めながら、モノ作 りを進めることができます。その作業を翻訳と読んでいます。 同じ日本語を話していても、職種が違うと言葉の使い方も受け取る意味も違う。 その話を聞いて、相手に分かるような言葉に置き換える。この作業はまさに翻 訳です。 ○今、興味のあること 工場の在り方です。先に岐阜にはいろんな工場があるということを書きました が、たくさんあるけど、その工場を探すのが実は大変です。 何故かと言うと、工場からの情報発信がまったくないからです。ちゃんとした ホームページもなく、メールアドレスもない。そんなところがほとんどです。 これでは技術があっても、仕事があっても、依頼するまで辿り着けません。 一方、中国にはalibaba.comのように中国全土をカバーしたモノ作りのネット ワークがあります。こんなのが欲しい、こんなのが作りたいというのを検索す ると、できる工場が山のように出てくる。さらにチャットで条件や納期の話が すぐにできます。このスピード感が日本のモノ作りにはありません。中国の製 造業は何かと悪く言われますが、日本が学べる面もたくさんあります。 クオリティの高い日本のモノ作りを世界は求めていると思います。海外に行く と日本製だというだけで、バイヤーが足を止めます。Made in Japanにはまだ 力があります。ネットの力を使って、町工場が世界に仕事を取る時代もくるは ずです。どうやればそういう仕組みができるのかに興味があります。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 野口大輔/工業デザイナー COMULA.INC http://www.comula-inc.com ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●pdwebデザインコンペ2014のお知らせ 終了のため削除しました。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集長のミニコラム 東京・銀座のヴァニラ画廊で開催していた「人造乙女博覧会IV」に行ってきた。 人造乙女とはラブドールのことで、最新の「女の子」たちが思い思いのポーズ で数体展示されていた。ダッチワイフと呼ばれていた頃から現在に至るまでの 年表も掲げられていたが、40年足らずでの進化には驚くばかりだ。 そもそも、数年前にネットでラブドールの写真を見て、その圧倒的な造形力に 魅了されて興味を持ったのだが、最近の製品では、生身の女性の3Dスキャンや 直接の型取りも行われているという。造型師と呼ばれるアナログ職人の究極の 技に、デジタル技術も加われば、それはもう、最強のモノ作りなのではないだ ろうか? ラブドールはアダルト製品のカテゴリーではあるが、趣味の世界というより、 病気や事情のある方々にとっての切実なパートナーという一面もある。1体1体 真摯に作りこんでいかなければ、ユーザーを納得させることはできないだろう。 近々、pdwebで取材を申し込んでみようと思っている。 森屋義男/pdweb.jp編集長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■○■pdwebメールマガジンでは広告のご利用をお待ちしています。■○■ イベント/セミナーの告知や集客、新製品のご案内に。臨時増刊もあります。 ■○■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。料金:1行6,000円〜。 ■○■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●Kindle書籍「女子デザイナーの歩き方」発売中! 「女子デザイナーの歩き方」 著者:片山典子 定価:上下各500円 カラーズ刊 上巻 http://www.amazon.co.jp/dp/B00HJFTEKQ 下巻 http://www.amazon.co.jp/dp/B00HJT2O8Q ////////////////////////////////////////////////////////////////////// ●編集後記 暑い日が続きますが、吹く風にときおり秋の気配を感じるようになりました。 今年は夏らしいことは何もできず、ひたすらパソコンと対峙していましたが、 涼しくなったら、少しリフレッシュしたいと思っています。(M) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■取材・執筆・DTPデザイン・印刷物納品を行います! カラーズ(有) ■企業のユーザー事例、パンフレット、Webコンテンツなどの制作を行います。 ■お問い合わせはinfo@pdweb.jpまで。お待ちしています。■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ pdwebメールマガジンNo.53 2014年8月25日発行 3,000部配信 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   pdwebメールマガジン登録変更および解除のご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※このメールに返信はできません。配信アドレスの変更や停止を希望される 方は、pdweb.jpのトップページ右側の登録フォームにて操作をお願いいたし ます。 http://pdweb.jp ┏…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┓ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥   編集・制作:pdweb.jp編集部   〒151-0071 東京都渋谷区本町1-20-2-909 カラーズ有限会社   お問合せ先 info@pdweb.jp   Copyright(C) Colors.,LTD. All Rights Reserved ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ┗…・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・…┛