●自動車に新たな動き
ダイソンが高級自動車メーカーの英アストンマーティンラゴンダから再び幹部を採用した。掃除機のダイソンが、電気自動車の開発に乗り出しているようだ。また、テスラのショップはファッションビジネスのメジャーブランド中心エリアに出店している。アップルも同様だ。EVの登場で自動車業界と電機業界の垣根が曖昧になってきそうな気配だ。
アストンマーティンに22年在籍し、購買担当ディレクターを務めていたデービッド・ワイアー氏はダイソンの調達責任者となる。同氏がLinkedInを通じて明らかにした。
ワイアー氏は「2020年までにエンジニアと科学者3,000人を追加採用する計画であり、世界中の40を超える大学と協力している」と付け加えた。
また、アストンマーティンで製品開発ディレクターをしていたイアン・ミナーズ氏も2016年9月にダイソン入りしている。
●ダイソンの本気
ダイソンは2017年2月、イングランドの農村部でバッテリーおよびロボットと人工知能(AI)の研究開発を拡大するため517エーカー(約2.1平方キロ)のキャンパスを創設すると発表した。
1990年からの図面(画像下)は、粒子を捕捉するために車両の排気系に取り付けることができるフィルタを示している。画像提供:ダイソン(肖像画のジェイムズ・ダイソン・ジェイ・ダイソン・ファンデーション)
英国本社を大幅に拡大したダイソンは、プロジェクトに20億ポンド(27億米ドル)を投じることを約束している。 「このプロジェクトはここから急速に成長するだろうが、この段階では情報を公開しない」とジェームズ・ダイソン氏は語る。
ダイソンは、大気汚染の影響がEV開発事業の意思決定の大きな要因であると説明している。世界最大の環境リスクに対する解決策を提示するのは我々の義務である。と、大義を説明しているからには本気だろう。
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ダイソンのEVのイメージスケッチ。(クリックで拡大)
掃除機からEVへ。(クリックで拡大)
1990年からの図面。(クリックで拡大)
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