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コラム

坂井直樹のデザイン色眼鏡

第17回:オランダのデザイン会社MVRDVの狙いとは
「ザ・クラウド」と世界貿易センタービル


坂井直樹さんのコラム「デザイン色眼鏡」では、コンセプター坂井直樹さんに、モノをメインにデザインを取り巻く状況を語っていただきます。

イラスト
[プロフィール]
坂井直樹:コンセプター。株式会社ウォーターデザイン代表取締役。1947年京都生まれ。19歳で渡米し、サンフランシスコで「Tatoo T-shirts」が大ヒット。帰国しテキスタイルデザイナーとして活躍した後、80年年代後半に「Be-1」(日産自動車)や「O-product」(オリンパス)のコンセプトを手掛け脚光を浴びる。その後もau design projectで数々の先進的な携帯電話のデザインをプロデュースするなど、コンセプトからデザインまで革新的なビジネスをクリエイティブしている。


●高級住宅高層タワービル「ザ・クラウド」

韓国の龍山ビジネス地区に出来る予定の高級住宅タワービル「ザ・クラウド」はオランダのデザイン会社MVRDVが設計。アメリカの世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだところに酷似と多くの批判。

オランダのロッテルダムを拠点とする建築家集団MVRDVは、好景気アジアの大都市は珍しい、2つの接続された高級住宅高層タワービル「ザ・クラウド」を設計し、韓国・ソウルの龍山ビジネス地区に住宅開発を発表した。

260メートルと300メートルの塔はビルの外側の空間にピクセル化されたクラウド状の構造物で接続されている。 2015年に完了とあるので、もうすでに出来ているはずだ。

ネットのデザイン関係ニュースでも大きく取り上げられていた。ソウルのツインタワーが、ニューヨークの世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだところに酷似しているという報道があった。

報道によればMVRDVは「テロを連想させるとは思いもよらなかった」とか言ってるが、これはどう見ても。


●MVRDVの思惑

MVRDVといえばレム・コールハースの門下生たちで、タイポロジーをパターンとして打ち出している。そのパターンにプログラムの容積を肉付けしていくというかたちで、すべての建築をつくっている。表参道のGYREビルも彼らの設計だ。

このツインタワーは、ソウル市内の龍山駅エリア一帯の大規模な再開発を目指すプロジェクト「DREAM HUB」と名付けられたプロジェクトによるもの。そしてこの「DREAM HUB」のマスタープランは、ダニエル・リベスキンドによる。リベスキンドと言えば、世界貿易センタービルの再開発プロジェクトも手がけている。しかも今回のデザインはMVRDVが、リベスキンドのアイデアを発展させたものだと言う。だれが見てもこれは、あのテロの映像そのもの。

※都築響一ROAD SIDERS’weeklyを参考
http://www.roadsiders.com/


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韓国の龍山ビジネス地区に出来る予定の高級住宅タワービル「ザ・クラウド」(写真左)と世界貿易センターの爆発写真

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「ザ・クラウド」のデザインスケッチ

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2001年9月11日、旅客機による世界貿易センタービルのテロの映像




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