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コラム

坂井直樹のデザイン色眼鏡

第9回:フィリップ・スタルクは何を隠すべきか? 何を見せるべきか? を良く理解している
水にまつわるスタルクデザイン

坂井直樹さんのコラム「デザイン色眼鏡」では、コンセプター坂井直樹さんに、モノをメインにデザインを取り巻く状況を語っていただきます。

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[プロフィール]
坂井直樹:コンセプター。株式会社ウォーターデザイン代表取締役。1947年京都生まれ。19歳で渡米し、サンフランシスコで「Tatoo T-shirts」が大ヒット。帰国しテキスタイルデザイナーとして活躍した後、80年年代後半に「Be-1」(日産自動車)や「O-product」(オリンパス)のコンセプトを手掛け脚光を浴びる。その後もau design projectで数々の先進的な携帯電話のデザインをプロデュースするなど、コンセプトからデザインまで革新的なビジネスをクリエイティブしている。


●ガラスの水栓

ガラスでできた水栓は、水が渦を巻いてほとばしる動きを見ることができる。そういえばこの美しい水の渦はステンレスの蛇口で隠されていたのだ。

AXORの「スタルクV」は、ガラスのボディで上部が開いた形状の吐水口という画期的なフォルム。スタルクらしいファンタジーで水の存在感を印象づけるデザイン。

スタルクは何を隠すべきか? 何を見せるべきか? を良く理解していて、いつもやられたと思わせるデザイナーだ。そういえば彼はトイレも洗面所もガラスで構成されたものをすでにデザインしている。

デザインを手掛けたフィリップ・スタルクは、「AXORスタルクVは、小さな水栓の透明なボディに、 自然の驚異がそのまま息づくという、 ある意味革命的な作品です」と語っている。

透明なクリスタルガラスでできた水栓は中の様子をそのままに映し出し、 有機的・彫刻的なそのフォルムの中で、 水が渦を巻いてほとばしる動きを見ることができる。

https://youtu.be/odRkjwMYNkw

「水栓を通る水の様子が今まで見えなかったことが、もったいないくらいです」 と語るのは、 ハンスグローエ創立者の息子であるクラウス・グローエ。クリスタルガラスは高級品ですが、強い素材でもあるため、 食洗機での洗浄も可能だ。

http://www.designboom.com/
http://www.hansgrohe.co.jp/22816.html

 

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フィリップ・スタルクのデザインによるガラスの水栓、AXOR「スタルクV」





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