moviti
1964年神戸生まれ。京都市立芸術大学卒業、東京でインハウスデザイナーとしてパーソナル機器のプロダクトデザインや先行開発に携わる。デザインの師匠である同業のオットと二人暮らし。2005年から"デザインって何だ!"と称してノンジャンルで自主活動展開中。最近はフリークライミングとバスケットボールの"大人部活"と旅行にはまっている。
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今年は東京恒例のデザイン祭りには参加してません、忙しかったし。お友達と会ったり、お友達の輪を広げたり。
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あるきっかけで自宅のテーブルを買い直すことにしました。
今は結婚当時買ったダイニングテーブル/配膳台/作業机としているφ1200の“フリッツ・ハンセンもどき”テーブルがある。結婚当時なので迷うポイントも分からずにとりあえず渋谷Loftかどっかでかわいくて安いぞ、と決めたのだ。四角だと一辺=一人みたいな四角張った感じになりそうだったので円を選んだ。
ところがそこに郵便だの書類だの、ポケットの中身だのつい置いてしまうので半円(〜3/4円)が雑然となってしまうのだ。書き物をするときには天板の円から肘がはみ出て不安定。友達が来て円卓を囲むと妙に向かい合って改まった感じがしてやや照れくさい。普段は食事のときは壁際のベンチ(というかソファベッド)に並んで座っているのだが、円だと微妙に机が斜めで落ち着かない。と思いつつ何年も使っているのだ、それなりに愛着もあるので。
買い替えのターゲットは幅2000〜2500mm×奥行700〜900mmの細四角テーブル。しかしテーブルって椅子と違って表情が薄い。【平板と四本足】だから、自分の好みがよく分からない。よく考えたら家の中心になる大きなテーブルって一度買うとよほどのことがない限り買い替えないので、いろいろ見てみよう。
まずIKEAサイト。安い、でもWebの写真で分かるくらいウレタン塗装だ。じゃあ高いほうでシャルロット・ペリアンのヴェンタリオ。向かい合って座っても視線が微妙にずれてくつろげる、構築的な天板の組み合わせもいい感じだ。と思ったが100万円超。いくらなんでも。どうも探してみると1800mmを超えると構造上なのか材料の都合上なのか、選択肢が減るようだ。
ということでコンランショップへ行く。いつもきれいで彩度の高い空間だ、コンランショップ。ちょっといまいましいくらい。
真っ赤なスチールのゆったりしたカーブの天板と曲げ白パイプの脚のテーブル、ガーデン用で2500mmとは珍しい。家にあったら年中ガーテンパーティみたいだろう、おでんは似合わないな。というより自宅のテイストからかなり逸脱しているのでドローグデザイン以上のミックススタイルになりそう、で取りやめ。
Webでいいかも、と思っていた亜鉛天板とオールドカントリースタイルの木の脚のテーブルは、天板に継ぎ目と鋲がでこぼこ、亜鉛板にはクリアコート塗装、天板に凹凸があるのは使いにくいなあ。
次に見つけたのは中程の2本のどっしりした四角柱の上に置かれた分厚い木の天板。ちょっと80年代モダンでシャレすぎていて気恥ずかしい、内田繁さんのバーにありそうだ。重量も100kg。
重厚な白木の無垢のストイックな印象のスクエアなテーブル、天板下に薄い引き出しがついているディテールの気の利き方が今風、コンラン卿デザインか。
次は個人的には好きなデザイン、8mm厚くらいのブラックの鉄板をバロックテーブルの脚のシルエットで切り抜いて(レーザーカット?)厚紙細工のように組み立てたちょっとフェイクテイストのスチール製のテーブル。価格も高いが重量もすごい。
クラシックなヴィンテージの大きなテーブルは素朴かつ普遍で、天板に継ぎ目があるけど、いいなあ飽きないなあと思ったら150万円。福生の米軍家具屋にないのか?
三角に組まれた脚2つにガラス天板。ガレージっぽいプリミティブな構成で、デザインする側としては分からないではないが、ガラス天板ってなんかキリキリして怖い。うっかり下から天板めくったら大惨事?
・天板の角に脚が寄せてある机はスクエアで幾何的な印象。この場合天板下の側板は天板と揃ってないとなんだか決まらない。これでダークカラーだとイタリアモダンぽく、白木だとイギリスZENスタイル。
・天板より脚がぐっと内側に寄ってさらに斜めだと椅子へ座るときに足の取り回しが楽だけど、スイスロッジにありそうな家庭的印象。意外とフリッツ・ハンセンのように天板の下側に面取りを付けて薄く見せているテーブルは少ない。
・さらに脚が内側に寄って円柱や四角柱になるとシンボリックになり、フランスモダン“かっこいい構築的”になる。
だんだん目が利いてきて、自分の好みが分かってきた。たかが【平板に四つ足】なのに。うーん確かに家具ってこの世にすでに何万種類とあるのに、作ってみたいと思うかも。
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コンランショップの上階のイタリア家具ショップで、典型的イタリアモダンのテーブルに目が留まる。天板下を見ると(こういうとこチェックするのは職業病)頑丈なスチールのレールが見える。エクステンション?
店員さんが説明実演してくれた。天板下のぴたり揃った側板を手前に引き出すとレールが伸びて同時に伸張用の天板が現れる。側板は? なんと天板の両脇にヒンジとマグネットで折りたたまれていた。パチンと広げる。で、そのコの字断面の天板の両脇を持って上に引き上げると…天板も側板もぴたりと揃った! すごい、さすがウインクチェアを作った国の家具の可動機構の技術だ! ちょっと合体ロボみたい。伸張板全体の荷重が腕にかからないし、組み上げると伸張部もハコ構造で見た目もしっかりしている。デフォルト1800mmエクステンションで2500mm。おまけに展示品だから定価より安い。
でもうちの壁際のベンチ幅がちょうど2000mmなので、ベンチに座るときの動線を考慮するとテーブルが寄せきれない。でもよくできてるよなあ。色もうちの内装に合ってる、ちょっと重厚すぎるかなあ。これで決めちゃっていいのかなあ。
さんざん迷って2週間後に行ってみるとReservedの札。がーーん。
ということでうちのテーブル新調検討はまだまだ続くことになってしまいました。
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