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女子デザイナーの歩き方 第97回
違いがわかる喜び
moviti/片山 典子

[プロフィール]
1964年神戸生まれ。京都市立芸術大学卒業、東京でインハウスデザイナーとしてパーソナル機器のプロダクトデザインや先行開発に携わる。デザインの師匠である同業のオットと2人暮らし。2005年から“デザインって何だ!”と称してノンジャンルで自主活動展開中。最近はフリークライミングとバスケットボールの“大人部活”と旅行にはまっている。2010年から本格的ソロ活動(離婚じゃなくて独立)開始。
http://moviti.com


このコラムでは、デザインのジャンルの枠を超えた活躍をされているmovitiさんに、さまざまな観点から女子デザイナーの歩き方を語っていただきます。


イギリス、首相も国民もまさかEU離脱支持多数になるとは思ってなかったんでしょうね。どっから手をつけるんですかね。

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コーヒーのフィルターをたくさんいただいて、最近何度目かのコーヒーブーム。いや凝っているというほどでもない。豆は成城石井のコスパの高い大袋、水道水で温度も測らずに淹れている。

円錐形フィルターというのをいただいたのだ、ふっくらした紙でフィルター先端が尖っている。今は円錐形フィルターがブームだそうですね、サードウェーブ的なのか、でも日本生まれの円錐形だそうだ。

うちにあった針金ドリッパーで淹れてみた。落ちる速度が速いので注ぎ始めの蒸らしは慎重に、と言われたので、通常のドリッパーよりポタポタ垂らす感じにしてみた。なるほど美味しい気がする、味がざらっとしてないというか雑味がない、というのか、粉量も多いので濃い。同じ豆なのに味が違う。さらに濃く淹れて氷入れたアイスコーヒーは薄くなくて自画自賛の美味しさ。
http://www.hario.co.jp/coffee/hario_coffee/v60_dripper.html
http://www.coffee-syphon.co.jp/
https://www.keycoffee.co.jp/products/keycrystaldripper.html

結婚当初、わざわざ当時ちらほら見かけるエスプレッソマシンを買って毎朝淹れていた時期があった。la Pavoniは高いからVesuviana、今やヴィンテージ扱いなんですね。メタルのごっつい鋳物を磨いた筐体が萌えますねえ。輝かしきバブル期レトロ。ミルクのホイップもできてカプチーノも飲める。やがてパッキンが弱ってSaecoに買い替え、イタリアの安宿で見かけるような四角いプラスチック製モダンデザイン。でも新宿のヤマモトコーヒーという普通の店で購入。Lavazzaの豆と、そうそうpodという濾紙にパッケージされたカートリッジもあったな、illyですね。
http://www.lapavoni.it/
http://www.orphanespresso.com/vesuviana-espresso-maker-manual_ep_589-1.html
http://saeco.jpn.com/
http://www.kataoka.com/lavazza/
http://www.illy.com/wps/wcm/connect/ja/coffee-at-home/ese-coffee-pods


その後”いわゆる普通の”家電なコーヒーメーカーに乗り換え。水と豆を淹れてスイッチONで勝手にドリップ。あれ前夜に豆と水入れておけば朝スイッチだけで飲めたんですね。期待も落胆もしない毎朝のルーティンレベル、多めに淹れても早く飲まないと酸っぱくなる。で、これも故障したんだっけ。壊れたコーヒーメーカーのドリッパーとサーバーだけ残して廃棄、それ使って手動ドリップ。デザイナーにあるまじき再利用かも、と後ろめたく思いつつ、なんだこれでいいじゃん、こんなもんじゃないの。背が低くて使いやすいですよ。
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/coffee-maker/


夏は5年前くらいから水出しコーヒー。ストレーナー付きピッチャーや”水出しコーヒーパック”を使って、水にコーヒー豆ぶち込んで一晩冷蔵庫に入れてると出来上がり。なんかスッキリした堅い、喉越しがスルスルした味になるのは冷やすからかしら。カフェインも抑えられているそうですね。
http://www.hario.co.jp/coffee/waterbrewpot/


キャンプでのコーヒーは手軽な贅沢。
mon-bellのコンパクトドリッパーや針金ドリッパーも試してみたが、フィルターと出しガラをバラバラっとゴミ袋に捨ててそれ持って下山、というのが感じ悪くて。針金ドリッパーと台形の普通のフィルターの相性が悪くて溢れそうになるし。畳めてコンパクトでプロダクト魂はすごく良いんだが。
http://www.uniflame.co.jp/product/664025
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124510


1杯ずつのフィルターを試していた時期もあった。各社コップへセットする紙の形状が異なり(きっと特許や意匠合戦が繰り広げられているのだ)、直径の広いシエラカップではセットできなかったり。今各社調べたらまた形状が進化してるようだ。ドトールは縦開き、UCCは筒を載せる、モンカフェは鞍型を引っ掛ける、確か細い紙の腕を両側に広げてカップ縁に引っ掛けるのもあったな。1杯用フィルターなら元々の外袋に入れ終わったら戻したらゴミもすっきりする。

テント場は平面もない凸凹地面だし、お湯は鍋で沸かすから細く注げないのよ。フィルターに一気にお湯が入ってよく蒸らせずにできてしまった薄いコーヒーはやはり寂しい。ということでティーバッグのようにじゃぶじゃぶコップのお湯に泳がせるタイプで落ち着いた。濃さの調節や2杯分くらい出せるし、ゴミも粉が散らない。雑味もとにかく濃かったら良い強い味。うちで使ってるのは伸縮するプラ棒の付いた四角いバッグだったが、テトラ型で糸付きも出てるのね。
https://www.ucc.co.jp/company/news/2015/rel150807b.html


こうやって書き出すと大雑把ながらいろいろ試行錯誤しとるな。とはいえコーヒーにうるさいとか凝ってるわけではない、と謙遜に似たコメントになるのは何故なのか。人生の酸いも甘いも嚙み分けて苦み走った寡黙なマスターが淹れたりするイメージがあるからなのか。

100円のマクドナルドやコンビニドリップが十分と思う。ブルーボトルやサードウェーブなカフェなんて行ったことないし。気を入れて神保町あたりの昔からありそうな珈琲専門店とかで飲んでもイマイチぬるくて残念な思いをすることもあり。すみません、ありがたみがわかってないのかな。

でもちょっと自分で淹れ方を変えたら味の違いがわかる”私でもわかるのか!”と嬉しいもんですね。そういうので潤ってる市場って多そうね。台所用品や食品だけでなく、靴やTシャツ、化粧品、筆記具、寝具、炊飯、いろいろありそうだ。

 


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