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女子デザイナーの歩き方 第124回(2018年10月4日掲載)
Google Home miniがやってきた!
moviti/片山 典子

[プロフィール]
1964年神戸生まれ。京都市立芸術大学卒業、東京でインハウスデザイナーとしてパーソナル機器のプロダクトデザインや先行開発に携わる。2010年独立、3D CADでプラスチック製品から布製品、ソファやモダン仏壇の木製品、クラフト系などネーミングやロゴ込みでいろいろ手がけている。趣味はフリークライミングとバスケットボール、旅行。
http://moviti.com/moviti_nori


このコラムでは、デザインのジャンルの枠を超えた活躍をされているmovitiさんに、さまざまな観点から女子デザイナーの歩き方を語っていただきます。


えげつない台風と北海道の地震、お見舞い申し上げます。東京にもいずれくるんだろうなあ。

ひょんなことからGoogle Home miniを手に入れた。Yドバシでたまたまパソコンを買い換えたら(パソコンの話題は次号で)3連休キャンペーンで1,000円(実質無料)だった。
https://store.google.com/jp/product/google_home_mini

うちのだんなさまは新し物好きなので、10年以上前からスマホに話しかけて操作していて、いまさらスピーカーに話しかけるつもりはなかったようだ。

私は機械に話しかけるのが苦手(いきなりPepperに”なんで怒った顔しているの?”と言われたトラウマ)だ。このチャンスを逃せば本当にIoTが我が家に導入されることはないな、と思ったので受け取った。話題としては1年遅れだろう、アーリーアダプターに行き渡って第2波のタイミング。

プロダクトデザインの印象、サイズも見た目も大きいチョコパイ饅頭。チャコールのダブルモールドのファブリックも黒すぎず部屋に馴染む。コンセントプラグの円筒や底のオレンジ(マイクのスライドスイッチはOFF時オレンジなのね)もエッジが効いててオシャレ。そしてGoogleロゴカラーの起動時の4色LEDとスマホアプリのアニメーションがGoogleのプロダクトアイデンティティ。

もっと合成音声みたいな変な抑揚かと思ったら全然普通に喋る。eラーニングの動画のナレーターみたいなニュートラルな30歳代くらいの女性の声。

昔ビデオデッキとテレビ、スピーカー、ゲーム機をつなぐのに裏側の配線は一仕事だったが、設定もあっけなく、声の登録もスムーズ。夫が設定した後なら私は設定なしで声をかけてもちゃんと聞いてくれる。
音量どうするの? 本体を叩くと音量調節、この饅頭はスピーカーとマイクとタッチセンサーと他何が入っているのだ。

声を登録したら”もう少し小さく””ボリューム半分”とか、ちゃんと加減する。

スマホにインストールしていないSpotifyとradikoから音楽やラジオを引っ張ってくる。そもそもSpotifyの選曲が割と好みだし、なぜかSpotifyの頻繁CMが一切入らない。音質も十分。”ジャズをかけて”で無料Spotifyでもジャズチャンネルを選ぶし、”安室奈美恵をかけて”でBoAの曲がかかったり、なぜかボサノバチャンネルはエラーするので、あまりシビアでない嗜好なら自分では聴かない曲が新鮮。スマホを見たら曲名も分かる。

唐突な質問、”バーフバリ(インド映画)の主演は誰?/両国のランチのオススメは?/パンダの鳴き声は?/ミッドタウンの開館時間は?” 即答で答える。まあGoogleなんだから当たり前だが。人よりも耳がよく、的確に応えようとするのは凄いね。

自分が音楽かけてるのに割って喋っても聞き取るし。音楽と並行してキッチンタイマーも動作させる。
分かりました、の後でやること復唱、分からなかったときは”ごめんなさいお役に立てそうにありません勉強します”。

賢いねと褒めると”とっても嬉しいです”。

面白いこと喋って、というと”トランプの札で夜遊び好きなのはクラブのキング”って面白いじゃん。うーむ気が利いてる、利発な感じ。AIに人間が負けるとか以前にこんな饅頭スピーカーに負けちゃいそうだ。

テレビを連携させようとしたらうちのはFireTVだった。
hueも試したくなった、Yドバシの思う壺である。
https://www2.meethue.com/ja-jp/p/hue-starter-kit-e27/8718696670743

hueにはウォームとクール、リラックス/読書/元気などの照明モードがあるが、GoogleHomeには理解できないようで、白く、黄色く、リビングを30パーで、電気消して、という方が伝わるようだ。いろいろ言葉を言い換えたりゆっくりめに喋ったりしているうちに、急に正しく動作してくれる。学習するのかな、まだお互い気を遣っている。”OK Google ただいま”で”おかえりなさい”リビングの照明が点き音楽が流れる、おーSF風味。

スマホ普及前にタッチパネルが急に感度よくなって”ああこりゃ使えるなあ、エラーも込みでおつきあいできる”と感じたのを思い出す。

デジタル技術がつくるアナログっぽい曖昧な使い心地。オーディオマニアとかガジェット好き心をくすぐるのか、フツーの人でも面白いんじゃないの。

日頃ぼんやりと欲しかったラジオ、キッチンタイマー、光量調節のできる照明が一気に手に入った。饅頭みたいな美味しそう外観と誠実な応対も可愛いぞ。


 


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