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女子デザイナーの歩き方 第101回
超小型モビリティのFun to Drive
moviti/片山 典子

[プロフィール]
1964年神戸生まれ。京都市立芸術大学卒業、東京でインハウスデザイナーとしてパーソナル機器のプロダクトデザインや先行開発に携わる。デザインの師匠である同業のオットと2人暮らし。2005年から“デザインって何だ!”と称してノンジャンルで自主活動展開中。最近はフリークライミングとバスケットボールの“大人部活”と旅行にはまっている。2010年から本格的ソロ活動(離婚じゃなくて独立)開始。
http://moviti.com


このコラムでは、デザインのジャンルの枠を超えた活躍をされているmovitiさんに、さまざまな観点から女子デザイナーの歩き方を語っていただきます。


普段公共交通メインで超ペーパードライバー、たまにしか自転車乗らない私は年取ってから行動半径が減るんじゃないかと不安である。

実家の父、昔から車に乗って家族を行楽に連れて行ってくれたが、数年前に”危ないから”頼み込んで免許返納してもらった。反応速度が遅れているくせにイライラ運転されるなんて恐ろしい。おかげで趣味のお稽古に行かなくなり、家でくすぶっている。イラチ(せっかち)なので、歩いていても自分の脚がおぼつかなくてイライラするようだ。

ずっとドライバーだと”運転することにプライドがある”そして”年取って免許返納して自転車には乗れる気がしない”。運転が危険になる前に自転車のトレーニングをシニアなコミュニティでできれば、スムーズな移行ができて、エコだし健康にいいんだが(そういうのもあるらしい)。神戸みたいに坂がきついと自転車とはいかない、シニアカーはお隣のおじいちゃんが得意げに乗っていたのがむしろ乗る気を削がれたみたい。母と同じく公共交通と徒歩で出歩いてほしいものだ。

ヤナセが顧客が免許返納した後での商品としてWHILLの取り扱いを始めたそうです。ホイールチェア界のベンツですかいな。そういえば以前日本橋三越で体験乗車に行ったら、ゴージャスなお婆様が初見でゆったりと乗っていて、威厳に満ちていた。
http://www.yanase-autosystems.co.jp/service/pa/whill/


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最近各社見かける超小型モビリティに2週間モニター調査に参加した磯村さんに話を聞いた。パーソナルモビリティを地域ごとにフィットする交通機関をお見立てするコーディネーションや普及活動をしていて、二子玉川を拠点に小さいお子様と奥様の3人家族。
http://www.gradie.jp/index.html
http://quomo.jp/

i-ROADのカテゴリーは”原動機付ミニカー”(一人乗り)もしくは”軽自動車”(2人乗り)なので要普通免許。ドアの下側は解放。最高速度60km/hまでなので高速には乗れない、荷物スペース、エアコンはないがiPod再生環境はある。自宅でも充電できるEV、1回の充電で30km走行可。昨今の全部盛り軽自動車と異なり、生活に必要なミニマム機能。
http://openroad-project.com/
http://www.toyota.co.jp/jpn/hamo/hamo.html

当初は中が狭い不便さの方が気になったそうだ(おそらく夏冬なら気候の厳しさも)。でも車幅が狭いのでふらっと寄り道探検、住宅街のレストランに行って、小さいスペースに気軽に停めて、普段の街の知らなかった道やお店を見つけるのが楽しいそうだ。バイクのようにカーブで後部座席もリーンする乗り心地が遊園地のゴーカートでそのまま外に出て生活するなんて日常のボトムアップ感なかなか期待できる。

ご近所のおばあちゃんに”まあ素敵ね”と言われたそうだ。自動車はオーナーの価値観やステータスを表すけれど、そこからも解放されている。

いい車ね、じゃなくてライフスタイル全体を素敵と言ってもらったようで気分が揚がる。未来っぽい、自動車とは異なるロマンチックがあるのかも。

デパートでの体験イベント、観光地でのレンタカー、シェアオフィスのシェアカー的試乗もできるそうだが、今回のモニター調査のようにマイカーとしてまとまった期間利用するうち、だんだん意識が変わっていくのがモビリティの専門家でも新鮮だったそうだ。


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以下派生した周辺あれこれ。

なんと”側車付軽2輪貨物”で2人乗り荷物運搬なら、日本でも街ごとの認可取らずにすでに公道も走れるんですね。
http://www.mitsuoka-motor.com/lineup/like-t3/

確かジウジアーロがオートバイと車の間なモビリティを作ってたなあ。前後2人乗りもあったと思ったが。
http://www.italdesign.it/en/projects/italdesign-machimoto-eng/

いろんな自転車の出張試し乗りができて、自分に合った自転車が選べる、なんて画期的だ。2輪車に乗れなかったら3輪でも4輪でもあるじゃないか。私も乗ったことない…輪車の方が合ってるかもしれない。
http://www.yasan-j.com/

免許不要、折り畳めて持ち運べる可愛いシニアカー、ラギー。
http://www.luggie.jp

「Piaggio Ape」って南イタリアの島とかバリバリ普通に活躍していて、きっと地元では可愛いとも思われてないリアカーみたいな存在。イタリアって昔からバイクベースのちっさい1人乗りをたまに見かけましたな。LambrettaのSnuggyというのか。
http://www.piaggioape.co.uk/
https://lambrettista.net/2016/09/02/snuggy-buggy/

トゥクトゥクもありますね。タイ旅行の楽しみの1つ、チープでキッチュ、開放的で周囲の景色がロードムービーになった気分になる。
http://tukx2.com/

「イセッタ」、本当に可愛い、超小型モビリティの最高傑作じゃなかろうか。これを超える現代デザインが思いつかないのが現代人として悔しい。クラシック可愛いクルマに最新テクノロジーで発売したらいいのに、と言う人はそこそこいるが、あらEV版が発売?!
https://www.youtube.com/watch?v=-goHHpPQKQg
http://jp.autoblog.com/2016/03/23/bmw-isetta-resurrected-as-microlino-ev/

市民権を得るには道路の使い方とか課題は多そうだが、最近盛り上がる自動運転と組み合わせられて、税金や免許の優遇があれば次の展開があるのかな。シェア的な位置づけやクローズドな場所ならしっくりくるのかな。高齢者向けと若い人向けをスピードで分けるべきか一緒に語るべきか。エコ視点や土地有効利用視点で語ればもっとターゲットは広がる。個々の車両が走るうちになし崩しで環境が整っていくのか、社会的に整備して整えてから普及していくのか。飛躍して未来の街の風景が広がるのもなんか変だな。

先日たまたま高山祭に行ったんだけど、あそこなら普通車は街の周囲の駐車場に停めて、街の中はこんなんでやっていけるんじゃないのかしら。まずはベロタクシーに混ぜて運用してみたらどうだろう。
http://quomo.jp/mobility/spcolumn03.html
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000043.html
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/032401243/?rt=nocnt
http://www.velotaxi.jp/index.html


 


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